...茄子もちらほらしかなって居ない...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...そここゝに白い野茨(のばら)の花がちらほら見えた...
鈴木三重吉 「桑の実」
...市民的に宏大な広間(ホウル)に用のなさそうな人影がちらほら動いて...
谷譲次 「踊る地平線」
...……もう茨の白い花がちらほら...
種田山頭火 「其中日記」
...小雪ちらほら...
種田山頭火 「其中日記」
...田舎の荷馬車がちらほらと動いてはいて...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...これからあんた先へ行くと、畑地がたくさんありますがな」「この辺の土地はなかなか高いだろう」「なかなか高いです」道路の側の崖(がけ)のうえに、黝(くろ)ずんだ松で押し包んだような新築の家がいたるところに、ちらほら見えた...
徳田秋声 「蒼白い月」
...軍服姿(ぐんぷくすがた)もちらほら見(み)えた...
徳田秋聲 「微笑の渦」
...ちらほらと落ち初めてる頃だった...
豊島与志雄 「非情の愛」
...血潮の樣に赤い殘(のこん)の楓のみがちらほら眼に付く...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...ちらほらと雪が降つてゐる...
林芙美子 「浮雲」
...その度ごとにお眉とお眼がちらほらと……ちえつ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
... あたりには きつねめさんの すな色の おひげも ちらほら...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter 大久保ゆう やく 「きつねめさんのはなし」
...その女の歩いてきた跡には細かいカンナ屑がちらほらと二三片ずつ落ち散っていた...
堀辰雄 「三つの挿話」
...わづかばかりの赤トンボと秋型の黄蝶がちらほらとしか飛んでゐない頃となつた...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...梅がちらほら咲いている廃園の風情が通りすがりにも一寸そこへ入って陽の匂う草の上に坐って見たい気持をおこさせた...
宮本百合子 「からたち」
...後れて合奏を聞きに急いで行く人がちらほら通り過ぎる...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...ちらほら降り出す雪が積りはじめ...
矢田津世子 「凍雲」
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