...たまさか漏るる灯の影は...
泉鏡花 「婦系図」
...たまさか見付けて討たんとせしに...
巌谷小波 「こがね丸」
...たまさかお化粧した田舎娘の顔のやうにまだら/\だ!風が雨をよんで強くなつた...
種田山頭火 「行乞記」
...稀にそのたまさかなる色彩を示すことあり...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...たまさかに参詣の旅人をのせてくる村の人は芝蝦(しばえび)や烏貝(からすがい)といっしょにこの寒村のつまらぬ名物のひとつとして私の話をするのであろう...
中勘助 「島守」
...たまさかに凝りてむすべば...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...たまさかの視察者や旅行者が訪ねてくる以外は...
中村地平 「霧の蕃社」
...たまさか新しい科学の知識を授けられれば...
中谷宇吉郎 「簪を挿した蛇」
...本(ほん)の当人はどこを風が吹くかという顔をしていることがたまさかある...
新渡戸稲造 「自警録」
...かくたまさかに取出(とりいづ)るにも指の先こわきやうにて...
樋口一葉 「あきあはせ」
...十六七の処女(おとめ)がたまさか母親から受ける...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...それは邂逅(たまさか)の事で...
二葉亭四迷 「浮雲」
...たまさかに京を出て来ただけでもこんな思いがけないことがあると...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...源氏はたまさかに宮から一行足らずのお返事の得られたこともあるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...たまさかにもせよ婿としてこの人を出入りさせていれば幸福感は十分大臣にあるであろうと見えた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ましてたまさかに逢えたことで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...当の中の君はたまさかにしかお逢(あ)いしない良人(おっと)であるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ひとり山県昌景(やまがたまさかげ)は...
吉川英治 「新書太閤記」
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