...せめてもの望みだつた...
有島武郎 「お末の死」
...それでせめてもの心やりに懇意な人形師に頼み...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魂の喘ぎ」
...せめてもう一、二年生きていようと思ったのですが、妻は夫と共にどこ迄も歩みとうございますもの...
太宰治・山崎富栄 「雨の玉川心中」
...せめてもの申しわけをしようと思いだした...
田中貢太郎 「魔王物語」
...せめてもの事である...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...せめてもひとりテラモーン生める豪雄アイアース來れ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...せめてもう少し元気におなり下さい」「有難うございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...私がせめてもの気晴らしに...
中原中也 「夢」
...稀代(きだい)の天才のせめてもの満足であったことであろう...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ともかくも打ち明けてくれたのをせめてものことにして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...思はずさう云つた時に漠然と――せめても時を...
牧野信一 「鏡地獄」
...せめても料亭か妓家のごときが建てられてゐたならば...
正岡容 「巣鴨菊」
...せめても私のとりえであるけれども...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...せめてもっと長く持ってくれたら...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...半三郎を立ち直らせるのがせめてもの償いである...
山本周五郎 「落ち梅記」
...せめてもの自慢にするほかはなかった...
山本周五郎 「柳橋物語」
...せめてもう少し、人間らしい恰好をしたのはおらんかね」「もうその余には、わたくしの聞き及びはありません」「情けないことかな、それ英雄とは、大志を抱き、万計(ばんけい)の妙を蔵(ぞう)し、行って怯(ひる)まず、時潮におくれず、宇宙の気宇、天地の理を体得して、万民の指揮にのぞむものでなければならん」「今の世に、誰かよく、そんな資質を備えた人物がおりましょう...
吉川英治 「三国志」
...せめてもの身の始末...
吉川英治 「新・水滸伝」
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