...新蔵はじりじり業の煮えるのをこらえながら...
芥川龍之介 「妖婆」
...じりじりと引戻し...
泉鏡花 「活人形」
...じりじりするような時間が過ぎた...
梅崎春生 「桜島」
...ふたりの警官は、まるで黒いヤモリのように、屋根の上に、はらばいになって、じりじりと、豹のほうへ近よっていきます...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...水のようにモヤモヤした姿が、じりじりと、こちらへ、近づいてくるように思われるのです...
江戸川乱歩 「おれは二十面相だ」
...じりじりと近づいていきました...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...じりじりしながら待っていた...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...その二つの間の距離がじりじりと狭まっていった...
豊島与志雄 「神棚」
...双方ともじりじり後に退った...
豊島与志雄 「牛乳と馬」
...じりじりと汗の玉が浮んでゐた...
原民喜 「飢ゑ」
...じりじりしてきて...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...視線を据えたままじりじりと退(さが)って...
本庄陸男 「石狩川」
...かれはさういふと殆ど今までのじりじりと詰め寄つてゐる状態から突き出されたやうに...
室生犀星 「命」
...T「そう来るだろうと思ったよ」左衛門の命に捕方がじりじり迫る...
山中貞雄 「なりひら小僧」
...じりじりと生んで行くだろう...
山本周五郎 「青べか日記」
...そのうちにこっちはじりじりと手を拡げていって...
山本周五郎 「季節のない街」
...持ち前の癇の虫がじりじりして来るのを感じた...
夢野久作 「暗黒公使」
...拳銃(ピストル)の柄を砕くる許(ばか)りに握り締めつつじりじりと後退(あとじさ)りをした...
夢野久作 「暗黒公使」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??