...顋(あご)をしゃくる癖も...
芥川龍之介 「片恋」
...急いでしゃくると...
泉鏡花 「海異記」
...どうぞ」検事が頤(あご)をしゃくると...
海野十三 「蠅男」
...彼方(あっち)へ廻ってもいかれるだ」辰爺さんが顋(あご)でしゃくる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...テーブルのうえにある硝子の水差しを顎でしゃくると...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...頭の上でも渡らなきゃ通れるわけはありません」喜太郎は平次のくどいのを馬鹿にしたようにひょいと廊下の方へ顎(あご)をしゃくるのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...しゃくるような調子でいって...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...しゃくるような薄笑いをしながら...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...しゃくるようなことをいった...
久生十蘭 「肌色の月」
...前京都府警察部長殿御原籍は京都市東山区山科町深野百二十番地であります」真名古が顎をしゃくると...
久生十蘭 「魔都」
...イワン・アントーノヴィッチが顎を一つしゃくると...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...オーイ番頭(ばんつ)さん」しゃくるようにすぐ目の前の黒い長い顔を見上げて...
正岡容 「小説 圓朝」
...人をしゃくるような顔をしている...
水野葉舟 「香油」
...半助が子分一に無言で二人に顎をしゃくる)子分一 (二人に)おい...
三好十郎 「斬られの仙太」
...それをかくせと頤をしゃくる...
三好十郎 「斬られの仙太」
...ぬしゃくる眼の杢助じゃねえかよ」老人はこっちへふり返った...
山本周五郎 「似而非物語」
...鼻であしらうのと腮でしゃくるのとは...
夢野久作 「鼻の表現」
...「吉祥房(きっしょうぼう)――」名だけ呼んで顎でしゃくる...
吉川英治 「剣難女難」
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