...警部モロが、いそいそと舷側(げんそく)を下りて、小艇の中にすがたを消したのを見すまして、平靖号の甲板(かんぱん)のうえから、それを見おくっていたポーニンとノルマンは、してやったりと、目を見合わせてにやりとわらった...
海野十三 「火薬船」
...食事の手伝いをしてやったり...
太宰治 「火の鳥」
...こんなに日に幾十人ものひとに手紙の代筆をしてやったり口述をしてやったりしていたのではとても煩に堪えぬ...
太宰治 「ロマネスク」
...決して傍へ寄って行って抱き起してやったりしないんですってね...
谷崎潤一郎 「細雪」
...お春を呼び入れて琴の稽古をしてやったりした...
谷崎潤一郎 「細雪」
...わざと突然手をつッ放して苦い潮水を飲ましてやったり...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...接吻をしてやったり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...貧しいお百姓の療治をしてやったり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...ゆるしてやったりする気持ちのよさ! 二人とも急になんともいえないいい気持ちで...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...子供達にお習字(しゅうじ)のけいこをしてやったりしていました...
豊島与志雄 「金の目銀の目」
...大真面目な顔で塵を払い落してやったりしている……...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...泥濘(でいねい)にはまった車を押してやったり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...夜が明けて少し気分がよくなったところで小僧の定吉に蔵の鍵を出してやったり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...接吻をしてやったりして...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...彼はそういう連中に子供の洗礼を施してやったり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...してやったりの笑みを浮かべ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...してやったりと団九郎...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...(マダムの部屋に行ってるのかな)一生懸命額を冷してやったりして看護している彼の姿を想像して「フン」と思った...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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