...そしてお負けとして蚯蚓(みみず)の声をしてみせるつもりで...
岩野泡鳴 「猫八」
...お負けにぐづ/\してゐるうちに...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...女はまた持ち慣れないコダクを下手(へた)に肩にかけ、その重みで顏の筋肉までが多少一方へ引き下げられてゐるのに、無理に澄まし込んで、その澄ました口がおのづからさきの方へ押し出されるのを、一方の傘で後(うし)ろにつきささへ、お負けに、片足をあげて、まさに段々をおりようとするところだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...十五万円にお負けしようとのこと...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...お負けにの腹なんかに...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...お負けにその机が部屋の戸口から真正面にあるんだから運がわるい...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...お負けに私は、さすがに食慾が出なかったため、余り夕飯をとらなかったので自分もひどく空腹なのでした...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...お負けに先刻(さっき)話した通り腹の中で酸類に逢うと凝結(かたま)って消化が悪い...
村井弦斎 「食道楽」
...そのとおりに僧都様が二目(にもく)お負けになりました...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...とうとうこの最後の出来事にお負けになった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...玉代(ぎょくだい)は時間外の分だけお負けになってるから...
山本周五郎 「青べか物語」
...……千円やそこらのお負けにポーッとなるような私ではなかったが……...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...まだお負けに上着からチョッキまで質に叩き込んで...
横光利一 「上海」
...お負けに兄貴としての顔も立てねばならぬとしたら...
横光利一 「上海」
...入唐僧の間でも排斥をくってお負けに帰りに沈没して溺死してる...
横光利一 「旅愁」
...お負けに僕の足を踏みつけたからな...
横光利一 「旅愁」
...外国のどんな貴婦人にもお負けにならないんですって...
横光利一 「旅愁」
...それへ名所名物のお負けがついて...
吉川英治 「随筆 新平家」
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