...私は其時程先生のお慈悲を有難いと思つた事はなかつた...
石川啄木 「二筋の血」
...迅(とつ)くに離婚してゐた筈だが、ただ可哀さうだと思ひ/\して今までつづいたのア、云つて見りやア、おれのお慈悲だ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...其(その)難有(ありがた)いお慈悲(じひ)が分(わか)らぬか!ロミオ慈悲(じひ)ではなうて...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...やっとお慈悲に窓からほうりだすに違いない...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...神様の格別のお慈悲を願い...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...「有難い地蔵様のお慈悲じゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...まだお上にはお慈悲もあると言ふものだ」「何だつて? もう一度...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お勢までも罪に落そうとした細工が悪かった」「…………」「俺からもお慈悲を願ってやる...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「ヘエ――」「白状してお慈悲を願った方がいいよ」「親分」駒吉は舌が引釣って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...素直に申上げてお慈悲を願え」「違います...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お慈悲をもって、なにとぞお助けくだされとうございます」と念を入れて挨拶したが、いっこうに通じない...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...お慈悲による助命...
本庄陸男 「石狩川」
...お上のお慈悲で、命を助けて島へ遣つて下さいます...
森鴎外 「高瀬舟」
...――どうぞ、お慈悲で、と身の科(とが)をわすれて、神仏に祈る気もちがわいた...
吉川英治 「大岡越前」
...「丞相のお慈悲をもって...
吉川英治 「三国志」
...お慈悲に――お情けに助けて賜わりませ...
吉川英治 「源頼朝」
...お慈悲だと思え」「誰が...
吉川英治 「宮本武蔵」
...お慈悲を」彼女は恐ろしい剣幕で呪いの文句を浴せかける...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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