...お人好しな不審をいだいている...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...女中に伴われて来た様子を見ますと、日頃お人好しの、少々抜けているという噂の彼は、まるで彼自身が人殺しの犯人ででもある様に、青くなって、おずおずしているのです...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...お人好しの父は震え上り...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...暢気(のんき)でお人好しな連中もある...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...鴉(からす)にだってだまされそうなお人好しだよ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...ばかばかしいお人好しなんだろう...
中里介山 「大菩薩峠」
...お人好しで全く気がつかないのか...
中里介山 「大菩薩峠」
...お人好しの宿六が...
中里介山 「大菩薩峠」
...――姉のお君はどつちかと言へばお人好しで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彌三郎は懷ろ子のお人好しで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ニキは気の小さなお人好し...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...家(うち)のお父さんはお人好しだから仕方がない...
牧野信一 「鏡地獄」
...そこへソーントンがお人好しらしく仲裁にはいつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...相手は平々凡々のお人好しを通り越して...
夢野久作 「鉄鎚」
...以前からここへは時折遊びに来るお人好しの率(そつ)八であります...
吉川英治 「江戸三国志」
...かれが本来持っているあの親切気、あのお人好し、そして他人の子のよろこびを見るのをもって、無上に自分も他愛なくよろこぶ性質は――どうして悪人といえよう...
吉川英治 「大岡越前」
...讀者はさう無知でもお人好しでもないから...
吉川英治 「折々の記」
...お人好しだったに違(ちげ)えねえ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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