...彼女の空々(そら/″\)しいお世辞に幻滅(げんめつ)を感ぜずにはゐられなかつた...
芥川龍之介 「貝殼」
...お世辞(せじ)にも...
海野十三 「地底戦車の怪人」
...お世辞はないが実直でなかなかたのもしい女でした...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...この小僧は特にお世辞はいわない...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...聞いて居られないくらいに見え透いたお世辞をおっしゃって...
太宰治 「千代女」
...はじめのたらたらのお世辞がその最後の用事の一言でもって瓦解(がかい)し...
太宰治 「ロマネスク」
...「私の方でも一遍切り出したからにはお世辞やお追従(ついしょう)で申してるわけではございませんから...
橘外男 「蒲団」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...ふとその時なにかお世辞笑いをしはじめて...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...どうぞ御ゆっくりと御覧なすって下さいまし」番頭はお世辞をいった...
近松秋江 「うつり香」
...而も悪いことには多分にお世辞が利いているということだ...
戸坂潤 「戦争ジャーナリスト論」
...彼はその訪問者のりっぱな知人仲間だの、能弁だの、お世辞などに、惑わされてしまい、またその助言の最初の好結果に、迷わされてしまった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...お世辞のよい御亭主と...
中里介山 「大菩薩峠」
...お世辞かも知れなかったけれども...
火野葦平 「花と龍」
...あんたのかわいい作品は安売り店ならお世辞を言うかも知れないが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...その音楽家の前でお世辞をおっしゃる筈がない...
三浦環 「お蝶夫人」
...しきりに両方からお世辞を云いました...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...義理にもお世辞がいえないんですもの」「そんなこといったっておまえ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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