...表面(うわべ)は円転滑脱の八方美人らしく見えて...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...うわべは人の羨みそうなお身の上でござりましたけれども...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...表面(うわべ)にあらわれたことだけで世の中は簡単に解釈されていく...
田山花袋 「田舎教師」
...それで上部(うわべ)だけはどこまでも理想通りの人物を標榜(ひょうぼう)致します...
夏目漱石 「創作家の態度」
...上部(うわべ)だけは教師のおれよりよっぽどえらく見える...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...私だってそう外部(うわべ)ばかり飾って生きてる人間じゃありません...
夏目漱石 「道草」
......
林芙美子 「放浪記(初出)」
...彼は他の人々と自分との間にうわべの人の好さ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...広間はこちらでございます」召使がこれ以上ないような嘲笑に似たうわべだけの恭しさで彼に告げた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...それ等の外形(うわべ)に心を亂して...
一葉 「暗夜」
...何分にも外辺(うわべ)ばかりで...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...悉くがうわべの悧巧がりに過ぎないんだ...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...な、頼みますぞや」「ようくわかりましてござります」と、雪之丞、うわべは、どこまでもやさしく、「あなたさまも、幾久しく御贔屓を――」「いうにゃ及ぶじゃ」と、相手は、トンと胸を打って、「では、今夜は、根岸の鶯春亭(おうしゅんてい)でまっていますほどに、閉(は)ねたらすぐにまいッてくれ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...表面(うわべ)で尊敬して裏面(りめん)で排撃(はいげき)するとか社会の人に心の礼のない事は歎ずるに余りあり...
村井弦斎 「食道楽」
...我々の心をうつのは些細な事情とうわべの形とである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...うわべは昔以上に生気溌剌たるものがあるようで...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...うわべは君子の如く装って内に悪逆を企(たくら)む不逞(ふてい)な人物...
吉川英治 「三国志」
...うわべは怖れた顔していた...
吉川英治 「新書太閤記」
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