...これからはいわば余禄の命だと心に決めた...
日本経済新聞社 「私の履歴書」
...いわばみんながおとよさんにばかにされたのだ...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...「僕たちはいわば『あのかた』に謁見(えっけん)を許されているんだからね...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...いわば最も尊敬すべきカルル・モールでございまして...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...いわばそれは自我の破産である...
中井正一 「物理的集団的性格」
...いわばしゃあしゃあとしたもので...
中里介山 「大菩薩峠」
...然らば、農奴なる者に限っては、殺しもせず、盗みもせず、私通も姦通も行わずして、いわば、なんらの罪というべきものがなくして、ただ単に「逃げ走る」ということだけが罪になるのか...
中里介山 「大菩薩峠」
...いわばそれの at the expense of でね...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...いわば欲(よく)のみ(かせ)いで自分は何もせぬようなものである...
新渡戸稲造 「自警録」
...烈々たる士たり農たる諸要素はいわば鉄片であって...
服部之総 「新撰組」
...いわば、暴力団からは舐(な)められている...
火野葦平 「花と龍」
...いわば自分のまわりに垣を作った...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...まあいわば女王のように...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...五月二日はいわば一日の疲れ休みである...
宮本百合子 「インターナショナルとともに」
...わたしは彼がいわば相手の裏をかいて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いわば天孫降臨説の素地(そじ)を準備していたのである...
柳田国男 「海上の道」
...ある意味で、それらはぼくにとって血の出るほどのいびつな生活で、たびたび、死んだ方がましなおもいなどもしないのではなかったが、いわば、詩がぼくにそうさせたようなものであり、詩という奴はまったくひどい奴で詩人をそういうめにあわせながら、生きろ生きろと耳うちをしてくる奴なのだ...
山之口貘 「詩とはなにか」
...――いわば信長の奇禍(きか)は...
吉川英治 「新書太閤記」
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