...素人の私にはいわばちょっと妙味があると思われた...
高見順 「仏像とパゴダ」
...自分は田舎のひとり子でいわばなんの苦しみもなくのんきに育てられたほうである...
寺田寅彦 「わが中学時代の勉強法」
...いわば親のすねかじりだ...
徳永直 「白い道」
...だがこういういわば今から見て単なる可能性に止まっている処の色々の偶然を介して...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...いわば世界観の差異である...
中井正一 「「見ること」の意味」
...いわば厄介払いをしたのだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...それに、それはいわば、金の使い途(みち)に頭を悩ます金満家の贅沢(ぜいたく)ではないか、と当時の三造は、そんな風に思った...
中島敦 「狼疾記」
...いわば「午後五時過ぎ」にはたらく人々がきまって登場するという...
野村胡堂 「芸術としての探偵小説」
...いわば、おれたちは、その荷主さんのおかげで、食わせて貰うとるというても、ええ...
火野葦平 「花と龍」
...実はそういう人達――いわば純粋な第三者の目に最も生き生きと映っているだろう恐らくは為合わせな奥様としての私だけがこの世に実在しているので...
堀辰雄 「菜穂子」
...いわば同じ平べったいところで話すのがクラブの気持なのです...
宮本百合子 「幸福の建設」
...いわば無気力なふんいきであったから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...いわば半栽培品の状態にあるが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...いわば一念と度胸で行くだけであるから...
吉川英治 「剣難女難」
...いわば一種の反動者として...
吉川英治 「三国志」
...その多くは、山間部落で、いわば、山村の無知な民だが、もし東京都民でもあったら、あれを一日でも黙ってはおくまい...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...いわば平家時代の洛中洛外記である...
吉川英治 「随筆 新平家」
...いわばトリックを弄(ろう)した芸当である...
和辻哲郎 「院展日本画所感」
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