...いびつな頤は見えるけれど...
海野十三 「断層顔」
...犯罪者のいびつな誇示(こじ)があった...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...いびつな尻を跳らせてからからと鳴つてゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...それに先きに三藏が見にくゝ哀れに思うた背の低いのも頭のいびつなのも此時は目に立たぬ...
高濱虚子 「俳諧師」
...その片側にいびつな長方形のかいてあるのがすなわち子規庵の所在を示すらしい...
寺田寅彦 「子規自筆の根岸地図」
...いびつなりに映る自分の顔に眺入(ながめい)っていた...
徳田秋声 「あらくれ」
...いびつな楕円形が更に長めに渦巻いて...
豊島与志雄 「朝やけ」
...いびつな私の頭をなでては言うのだった...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...いびつな私の頭を...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...いびつな円を描(えが)いたともいわれるでしょうが...
夏目漱石 「こころ」
...おそらく建て方のいびつなためであろう...
橋本五郎 「地図にない街」
...私のこころもいびつなり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...名もなき女のいびつな片言...
林芙美子 「新版 放浪記」
...けば立ったいびつなシルクハット...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...いびつなシルクハットは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...それらはぼくにとって血の出るほどのいびつな生活で...
山之口貘 「詩とはなにか」
...まだ彼には重くいびつな感じだった...
横光利一 「旅愁」
...いびつな心の違いとなってまた泥んで来たりした...
横光利一 「旅愁」
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