...まるで小学生みたいなあどけない調子で答えたのである...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...故郷へかえって山など駈け歩いたものですから」娘はあどけない笑顔で答えた...
「草藪」
...身勝手なことや無理をいうほど余計様子が可愛くみえるのでござりましたが大方そのときはあどけない中にも一種の熱がこもっていたのでござりましょうか...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...あどけない顔をならべている中で...
壺井栄 「二十四の瞳」
...あどけない笑いが消え...
豊島与志雄 「黒点」
...何處(どこ)やらの人(ひと)が子供(こども)の時(とき)うつした寫眞(しやしん)だといふあどけないのを貰(もら)つて...
一葉女史 「ゆく雲」
...あどけない無心の百合香に頬ずりしながら...
火野葦平 「花と龍」
...あどけない顔でこんなことを言うから...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...あどけない嬉しさを見せながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神童」
...何処に行きませう?」といつも機嫌のいゝ時に見せるあどけない顔をして...
水野仙子 「散歩」
......
室生犀星 「愛の詩集」
...笑窪のよったあどけない顔で...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...あれを愛食する者のあどけない形容のようである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...あどけないお熊が...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...元のあどけない桃色にさしかわって行くにつれて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...まだどこやらあどけない少年将軍の眉だったが...
吉川英治 「私本太平記」
...更に一そうあどけない眠りに落ちて...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
...受難のあどけない小さな顔を大きな羽根枕でふさいで...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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