「漸く」の読み方:「ようやく」
「しばらく」と読み間違えやすいですが、
「しばらく」は「暫く」です。
「漸く」の意味:なかなか実現しなかったことが、やっと実現すること
「漸く」の使い方・例文:
車は事故渋滞で動かなかったが、漸く動き出した。
結婚式で、部長の長いスピーチが漸く終わった。
漸く一人前になりました。
「漸く」の類義語:やっと、ついに、とうとう
「代替」はなんと読みますか?
読み方:だいたい
意味:ほかのもので代えること
読み方「だいがえ」は間違い?
「代替」を「だいがえ」と読むことも多くあります。
これは「大体(だいたい)」と区別するために
「だいがえ」という読み方が定着したからだとか。
また「だいがえ」は「だいたい」の重箱読みであり、間違いではありません。
「重箱読み」とは、
「じゅう」は音読み、「ばこ」は訓読みのように
上は音読みで下は訓読みで読む読み方のこと。
例:縁組(えんぐみ)、軍手(ぐんて)、借家(しゃくや)など
ちょうふ?てんぷ?「貼付」の読み方正しいのはどっち?
正解は、どちらも正しいです。
もともと「貼付」は、「ちょうふ」と読み方ですが、
「てんぷ」と読む人が多く、それが定着しました。
そして現在では辞書にも掲載され認められるようになった
「慣用読み」という読み方なのです。
この様な「慣用読み」として認められた例は
「出生」
読み方:しゅっしょう、慣用読み:しゅっせい
「重複」
読み方:ちょうふく、慣用読み:じゅうふく
「早急」
読み方:そうきゅう、慣用読み:さっきゅう
「相殺」
読み方:そうさい、慣用読み:そうさつ
「固執」
読み方:こしつ、慣用読み:こしゅう
あなたはどちらで使っていたでしょうか?本来の読み方から、慣用読みへその途中の言葉はまだまだありそうですね。
「忖度(そんたく)」という言葉、2017年の流行語大賞にもなりましたが、その意味と使い方は?ときかれると、即答できないことも。今回は「忖度」の意味と使い方を、簡単に確認したいと思います。
「忖度」とは
「相手の気持ちを推し量ること」であり、相手に対する思いやりを表す言葉です。
相手の求めているものは何か、どう思っているのかを察し、予測する、日本の文化ともいえる言葉です。
しかし最近は、目上の人の気持ちを推測し、配慮するという意味で使われることが多くなり、
「言われたわけではないが、上司がきっと望んでいるであろうことをする」というイメージをもっている人も多いと思います。
「忖度」の使い方例文
本来「忖度」は文章で使われ、口頭では使うことがあまりない言葉ですが、ビジネスや日常生活の場面で使うとしたら・・・
・お客様の気持ちを忖度し、新しい提案をする。
・親の思いを忖度し、帰宅時間を早めた。
・私は和食より洋食が好みだが、友人の好みを忖度し、ランチは和食にした。
・彼の気持ちは忖度しかねる
「忖度」の類義語
少しニュアンスが変わりますが、置き換えできる語をいくつかご紹介します。
推測(すいそく):今ある情報をもとに推量すること。
憶測(おくそく):自分で勝手に推測すること。
推察(すいさつ):他人の心中を想像し理解すること。
推考(すいこう):物事の道理や事情などを推測して考えること。
斟酌(しんしゃく):相手の事情や心情をくみとること。
顧慮(こりょ):気を使いあれこれ考え心をくばること。
慮る(おもんぱかる):じっくり考え、思いめぐらすこと。
「忖度」の反対語
惻隠の情(そくいんのじょう):他人に同情する、かわいそう、不憫(ふびん)など哀れにおもう気持ちのこと。
「惻隠」とは、相手を自分の下とみて思う言葉で、
「忖度」は、相手を上にみて、推し量る言葉ということですね。
ちなみに「慮る」は、「おもんぱかる」と読みますが、「おもひ(い)はかる」が転じた言い方です。「おもんばかる」ともいいます。