カテゴリー
使い分け

「賀正」「迎春」「謹賀新年」など年賀状「賀詞」の意味

賀詞(がし)」とは、
祝詞しゅくし)」ともいい、年賀状だけではなく祝いのことばをいいます。
賀詞には、1文字、2文字、4文字、文章、外国語のものがあります。
例えば、
1文字の賀詞と意味
寿:おめでたいこと
:幸せなこと
:祝い

2文字の賀詞と意味
賀正:正月を祝う
迎春:新年を迎える

4文字の賀詞と意味
謹賀新年:謹んで新年をお祝い申し上げます
恭賀新年:うやうやしく新年をお祝い申し上げます

文章の賀詞
あけましておめでとうございます
新年おめでとうございます
謹んで初春のお喜びを申し上げます

外国語の賀詞と意味
Happy New Year:新年おめでとう

文章と外国語の賀詞は万人向けですが
目上の人へ送る場合は、「謹んで」という言葉が入る方がよりいいでしょう。
また、1文字、2文字の賀詞は、単に新年を迎えたことを意味するため、相手への敬意や丁寧さに欠けるとされます。よって目上の人へは4文字の賀詞を使うほうがいいとされます。

カテゴリー
使い分け

「夜分遅くに失礼します」は何時から?

「夜分遅くに失礼します」の「夜分」は何時をさすのでしょうか?

夜分」とは
よる、夜中、午後11時~午前2時の時間帯です。
本来は夜中のことですが、個人差もありますが
午後9~10時以降くらいから使っている方が多いようです。

就業時間中、日中に連絡ができれば問題ないですが、
夜中にどうしても連絡をしなければいけない場合に
一言添えると、相手を配慮する気持ちが表れます。
ビジネスでも、友人関係でも使える言葉です。

例文、使い方:

「夜分遅くにすみません」より
「夜分遅くに失礼します」は丁寧な使い方です。
さらに丁寧なのは、「夜分遅くに申し訳ございません」です。
また、「夜分遅くに失礼しました」というのは締めくくりで使う表現です。
最初に言い忘れた場合に付け加えるといいですね。

ちなみに、「やぶおそく」「藪遅く」なども目にしますが、これらは誤用ですので、注意しましょう。

カテゴリー
使い分け

離す(離れる)と放す(放れる)の違いは?

離す」と「放す」はどちらも「はなす」とよみます。
二つの意味と、使い方をご紹介いたします。

「離す」とは
くっついていたものを分ける、距離をあけるという意味です。

例文、使い方:魚の骨から身を離す。二位を大きく離し優勝した。

「放す」とは
拘束されていたものを自由にさせる。そのままにするという意味です。

例文、使い方:魚を川に放す。犬を放し飼いにする。見放す。

では、「手をはなす」の「はなす」はどちらでしょう?

「手を離す」は、つないでいた手をほどいて、分離する意味になります。
「手を放す」は、手元にある状態から解放、自由にするという意味になります。

カテゴリー
使い分け

年賀状に「句読点」はつけない?マナーについて

年賀状には「句読点」は打たないとういうマナーをご存じでしょうか。
その理由をご紹介いたします。


理由その一
もともと日本語の文章は毛筆で、縦書きです。
毛筆では句読点はつけません。
その名残が年賀状のマナーにあるとか。
理由その二
句読点は、「どんな人でも読みやすいよう」にということで 定着したのですが、教養のある人は句読点がなくとも読めるのです。
なので「句読点を打つ=教養がない」という解釈となり、
失礼にあたるとういうことで、句読点は打たないのです。
理由その三
縁起を担ぎ、新年の挨拶に区切りを付けるの良くないという考えから。

同様に、賞状証書挨拶状感謝状招待状など慶事のものは 句読点は打たないのがマナーとされています。

しかし、読みにくい場合は
句読点の代わりにスペースを空けて書くと、
読みやすくなりますのでおすすめします。

カテゴリー
使い分け

「初め」「始め」「創め」の意味、違い、使い分け

「初め」「始め」「創め」は「はじめ」と読みますが、その意味と違いはなんでしょうか?

初め」とは
時のはじめのことで、主に時間に関係する語と使います。

使い方、例文:
初めのうち
年の初め
人生初

類義語:
最初、初期、当初

*「初め」は「はじめる」という使い方はしません。

始め」とは
物事が起こったりすることや、第一のものとしてとい意味です。

使い方、例文:
仕事始め
趣味を始めた
社長を始めとして
本を読み始める

類義語:
開始、始動、創業

創め」とは
「始め」と同様の意味、使い方ですが、
「はじめる」ことに重きを置いた時に使います。
使い方:事業を創めた

カテゴリー
使い分け

「一貫」と「一環」の意味と違い

一貫」と「一環」、どちらも「いっかん」と読みますが、その違いは何でしょうか?

一貫とは
同じ考え、方法で通すこと。始めから終わりまでのこと。
使い方、例文:
一貫して黙秘する
中高一貫教育
開発から運用まで一貫して携わる

一環」とは
関連のあるものの一つ。全体的つながりの一部分のこと。
使い方、例文:
趣味の一環として花を育てています
避難訓練は防災訓練の一環です
学習の一環として新聞を読む

一貫は「直線的」、一環は「」をイメージすると分かりやすいですね

カテゴリー
使い分け

「要件」と「用件」の違いは?

「要件」「用件」、どちらも「ようけん」と読みますが、その使い方の違いは、なんでしょうか?

要件」とは
その事柄に必要な条件、大切な用事

類義語:条件、必須項目、前提
使い方:要件を満たす
要件の「(かなめ)」は、肝心で重要という意味で、
「要件」は、何かを成すときに、必ず必要な事柄ということです。

用件」とは
しなければいけない事柄

類義語:用事、所用など
使い方:用件を聞く、ご用件など
伝えたい事柄を「用件」といい、それが重要かどうかは関係ありません。

メールなどで「用件のみで失礼します」は
「要件のみ失礼します」と間違えやすいですが「用件」が正解です。
「用事」と言い換えられるか、その用事が重要であるかがポイントです。

カテゴリー
使い分け

「偶々」の読み方、語源は?

偶々なんて読むのでしょうか?

答えは「たまたま」です。

意味
「偶然に、意図的ではなく、故意ではなく」や
「思いがけず、たまに、頻度が少ない」

語源、由来
偶々の「」は「図らずして偶然に起きること」
「めったにない、まれなこと」を意味していています。
もとは「偶偶」です。

同じ言葉を繰り返すことや、
同じ音を繰り返す言葉のことを「畳語(じょうご)」といいます。
例えば「青々、木々、時々」など

また「」は、反復記号の一種であって漢字ではありません。

カテゴリー
使い分け

「捉える」と「捕らえる」の違いと、誤用の「促える」

「とらえる」の漢字「捉える」と「捕らえる」の違いと、
よくある誤用につてご紹介します。

「捉える」とは
しっかりとつかまえて離さない、
問題として取り上げることです。

「理解する」「把握する」「惹きつける」時など、
「目に見えないものを把握する」という場合に使います。
例えば「子どもの心を捉えた物語」「特徴を捉えた似顔絵」など。

「捕らえる」とは
取り押さえて逃がさない、つかまえることです。

人やもの、獲物をつかまえる時に使います。
例えば、「犯人を捕らえる」「獲物を捕らえる」など。

その他、よくある誤用について

「促える」は、「促す(うながす)、」の誤用です。

「つかまえる」は「捕まえるです。
送り仮名に注意しましょう。

カテゴリー
使い分け

図々しいのは「厚顔無恥」、「厚顔無知」は間違いです

厚顔無恥(こうがんむち)」とは、
図々しい、恥知らずな様子のことです。

元は中国の詩集「詩経」の一説に「巧言くわうの如く、顔の厚きや」とあり、
「言葉巧みに乗り切り、外面を良く見せ内面の恥を隠すこと」とうい意味が由来です。
平安時代の頃に伝わり、「厚顔」は内面の醜さを意味する言葉として使われ、明治時代以降に、一般的な用語になったとか。

厚顔に続く「無恥」は、「無知」と誤って使っているのを目にすることがあります。
「無知」は知識がない意味です。「無恥」は恥を知らないことですので注意しましょう。