「利益」とは
読み方:「りえき」
意味:利得、儲け、役に立つこと
「御利益」とは
読み方:「ごりやく」
意味:神仏から与えられる恵み、幸運
「御利益」を「ごりえき」とは読みません。
「利益」は、「りえき」以外に「りやく」とも読みます。
「りやく」と読む場合は、「御利益」と同様に、
宗教的や世俗的な恩恵や幸福のことを意味します。
「利益」は自分のために得るもの、「御利益」は神様から与えられる恩恵。同じ漢字でも意味が全く違って面白いですね。
一段落とは
読み方:いちだんらく
意味:一つの段落、ひとくぎり。
ものごとがひとくぎりしてかたづくということ。
類義語:区切る、落ち着く、節目など
「ひとだんらく」と読むのは間違いなのですが
「ひとだんらく」と言っている場面も多くあります。
それはなぜでしょう?
「一仕事(ひとしごと)」
「一芝居(ひとしばい)」
「一安心(ひとあんしん)」
「一工夫(ひとくふう)」など
「一」を「ひと」と読む言葉が多いこと、
類義語の「区切り」に「一」をつけ「一区切り(ひとくぎり)」と読むことも関係があるとみられています。
また、話し言葉では「ひとだんらく」ということが、必ずしも間違いではないというふうに変わってきているようです。
元日と元旦の違いは?
「元日」とは、1月1日のことをいいます。
「元旦」とは、1月1日の朝(午前中)のことをいいます。
「旦」は「日」と「一」を合わせた漢字で、
「一」は地平線を表し、地平線から太陽が出る様子を表しています。
元旦は「元日の朝(午前中)」を指しますので、
「元旦の朝」「元旦の夜」という使い方は重複表現となり、間違いです。
年賀状に日付を書く場合、元日と元旦どっち?
1月1日に届くように出す場合は
「元日」「元旦」どちらもマナーにかなっています。
年号と合わせて書く場合は、
「○○年1月1日」
「○○年元旦」
「○○年元日」です。
注意:「○○年1月元旦」は重複表現なので間違いです。
そして「正月」とは、本来1月のことをいいます。
ただし一般的には正月を祝う期間、
三が日(元日から3日間)と、松の内(元日から7日)を指します。
「松の内」は、正月飾りのある内という意味で、昔は15日までとされていましたが、現在は7日までが一般的となっています。しかし、地域によって違いもあるようです。
2019年12月22日は冬至(とうじ)です。
冬至には、カボチャを食べて、ゆず湯に入る風習がありますが、それはなぜでしょう?
その由来をご紹介いたします。
まず、冬至とは
夏至と反対に1年でもっとも夜が長い日。
「日短きこと至る(きわまる)」という意味で、
中国では、この日から新年の始まる日とされます。
陰の気が極まり再び陽にかえる意の「一陽来復(いちようらいふく)」といい、
冬至を境に運が向いてくるとされます。
ではなぜ冬至に南瓜(かぼちゃ)を食べるのか?
冬至には「ん」のつくものを食べると「運」がつくという言い伝えから。
特に次の7種類を「ん」のつく「冬至の七種(ななくさ)」と呼びます。
南瓜(なんきん)
人参(にんじん)
蓮根(れんこん)
銀杏(ぎんなん)
金柑(きんかん)
寒天(かんてん)
うんどん(うどん)
ゆず湯に入るのはなぜ?
柚子(ゆず)は、「融通」がきく
冬至は、「湯治」のごろ合わせから。
一陽来復のために身を清めるという考えからも、
禊(みそぎ)の儀式として邪気を払うため、
香りの強い柚子湯に入ると考えられています。
大晦日に年越し蕎麦を食べる家庭は多いと思います。
この年越し蕎麦、なぜ大晦日に食べるようになったのか?
その由来、起源をご紹介いたします。
その由来は諸説あるのですが
先ず、蕎麦は細く長いことから、「延命や長寿を願った」とする説。
次に、金銀細工師がそば粉を団子にし、金粉銀粉を集めていたことから「金を集める縁起物」とする説。
さらに、蕎麦が切れやすいことから、「一年の苦労や災いを切り捨て翌年に持ち越さないよう願った」とする説。
他に、蕎麦は風雨にさらされても、日光を浴びると再び元気になります。そこから「無病息災を願う」とする説など。
その起源は、鎌倉時代、博多の承天寺で、年の瀬を越せない人にそば餅をふるまったところ、翌年から食べた人たちの運気が上がったため大晦日に蕎麦を食べるようになったとも言われています。
また江戸時代には月の末日に蕎麦を食べる習慣があり、三十日蕎麦(みそかそば)と言い、これが大晦日だけに残って年越し蕎麦になったとも言われています。
ちなみに、薬味のネギは、いたわる、なぎらうという意味の「労ぐ(ねぐ)」、神社に奉職する神職の「祢宜(ねぎ)」にかけたものだとか。
「賀詞(がし)」とは、
「祝詞(しゅくし)」ともいい、年賀状だけではなく祝いのことばをいいます。
賀詞には、1文字、2文字、4文字、文章、外国語のものがあります。
例えば、
1文字の賀詞と意味
寿:おめでたいこと
福:幸せなこと
賀:祝い
2文字の賀詞と意味
賀正:正月を祝う
迎春:新年を迎える
4文字の賀詞と意味
謹賀新年:謹んで新年をお祝い申し上げます
恭賀新年:うやうやしく新年をお祝い申し上げます
文章の賀詞
あけましておめでとうございます
新年おめでとうございます
謹んで初春のお喜びを申し上げます
外国語の賀詞と意味
Happy New Year:新年おめでとう
文章と外国語の賀詞は万人向けですが
目上の人へ送る場合は、「謹んで」という言葉が入る方がよりいいでしょう。
また、1文字、2文字の賀詞は、単に新年を迎えたことを意味するため、相手への敬意や丁寧さに欠けるとされます。よって目上の人へは4文字の賀詞を使うほうがいいとされます。
「夜分遅くに失礼します」の「夜分」は何時をさすのでしょうか?
「夜分」とは
よる、夜中、午後11時~午前2時の時間帯です。
本来は夜中のことですが、個人差もありますが
午後9~10時以降くらいから使っている方が多いようです。
就業時間中、日中に連絡ができれば問題ないですが、
夜中にどうしても連絡をしなければいけない場合に
一言添えると、相手を配慮する気持ちが表れます。
ビジネスでも、友人関係でも使える言葉です。
例文、使い方:
「夜分遅くにすみません」より
「夜分遅くに失礼します」は丁寧な使い方です。
さらに丁寧なのは、「夜分遅くに申し訳ございません」です。
また、「夜分遅くに失礼しました」というのは締めくくりで使う表現です。
最初に言い忘れた場合に付け加えるといいですね。
ちなみに、「やぶおそく」「藪遅く」なども目にしますが、これらは誤用ですので、注意しましょう。
年賀状には「句読点」は打たないとういうマナーをご存じでしょうか。
その理由をご紹介いたします。
理由その一
もともと日本語の文章は毛筆で、縦書きです。
毛筆では句読点はつけません。
その名残が年賀状のマナーにあるとか。
理由その二
句読点は、「どんな人でも読みやすいよう」にということで 定着したのですが、教養のある人は句読点がなくとも読めるのです。
なので「句読点を打つ=教養がない」という解釈となり、
失礼にあたるとういうことで、句読点は打たないのです。
理由その三
縁起を担ぎ、新年の挨拶に区切りを付けるの良くないという考えから。
同様に、賞状や証書、挨拶状、感謝状、招待状など慶事のものは 句読点は打たないのがマナーとされています。
しかし、読みにくい場合は
句読点の代わりにスペースを空けて書くと、
読みやすくなりますのでおすすめします。