「辛夷」とは
読み方:こぶし
由来:花のつぼみを乾燥させた漢方の名前「辛夷(しんい)」を当てたため。
花は3月4月に咲くコブシですが、
樹木の「コブシ」と蕾の「シンイ」どちらも同じ「辛夷」なんですね。
「蒲公英」とは
読み方:たんぽぽ
由来:開花前に乾燥させた漢方を「蒲公英(ほこうえい)」と呼んでいることから。
コブシもタンポポも、春を彩る季節の花・植物ですが
元は漢方の名前で、中国名を日本語に当てたものなんですね。
海や魚のつく名前はたくさんありますが、
「翻車魚・浮木・曼波魚」から何を想像しますか?
今回はこの二つについてご紹介します。
「翻車魚」
読み方:マンボウ
別名:「浮木(うきぎ)」
ちなみに漢字文化圏では「曼波魚」とも表記されます。
由来:諸説ありますが、体が丸いため「円坊鮫(まんばうざめ)」からきているという説。方形(四角形)という意味の「満方」かからきているという説など。
「浮木(うきぎ)」の由来:水面に体を横にして浮かぶ様子(体についた寄生虫を太陽にあてて滅菌するためともいわれる行動)から。
マンボウは泳ぎはあまり上手ではなく、皮膚が弱いデリケートなお魚で飼育も大変だとか。そのため角をなくすなど工夫されたマンボウ専用の水槽で飼育されています。
水族館でマンボウを見る機会があったら、漢字も思い出してみるとまた違う姿に見えるかもしれませんね。
ちなみにマンボウは食用としても美味らしいですが、鮮度がすぐ落ちるためなかなか流通しないお魚だそうです。
「雨水」とは
読み方:うすい
雪から雨に変わり、氷が溶けて水になるという意味。
二十四節気の一つ「立春」の次の期間で、「啓蟄」の前まで。
農作業の準備をはじめる目安とされました。
2020年の「雨水」はいつ?
2月19日です。
「雨水」と「雛人形」の関係は?
雛人形を出す日として、「雨水」は縁起がいい(良縁に恵まれる)とされます
その理由は?
諸説あるのですが、昔、「雨水」が水に関する行事で、奇数が重なる縁起が良い日とさりていました。
しかし、凶にも転じやすいため、厄を人形に移し川に流していたのです。
そこから、雨水に雛人形を飾るのが良いといわれます。
ほかにもあります「立春」「春分」「夏至」「立秋」「秋分」「冬至」など
「春一番」とは
「立春」から「春分」の間に、その年初めての南から吹く強い風のこと。
2月15日は「春一番名付けの日」
1963年(昭和38年)2月15日の朝日新聞に初めて「春の突風」という記事があり、それが「春一番」であり、「春一番名付けの日」とされました。
「春一番」の語源
諸説あるようですが、その昔、現在の長崎県壱岐市の漁師の間で、春の初めの強い南風を「春一」と呼んでいたことが語源とされています。
では「春一番」があれば、「春二番」「春三番」はあるのか?
春一番の観測は、気象庁が行っており、観測されない年もあります。また、春一番と同じ様な強風が複数観測されることもあります。それを俗に春二番、春三番と呼ぶこともありますが、あくまで俗称です。
春の訪れとされる「春一番」今年はいつ観測されるでしょうか。
では、いつまでが冬?
同じ読み方「せいさん」の「精算、清算、成算」の意味と違いについてご紹介いたします。
「精算」とは
精算の「精」は精巧、精密などの「細かい、詳しい」という意味です。
お金を細かく計算する、料金の過不足を計算し処理する場合に使います。
使い方、例文:「経費を精算する」「出張費の精算」
「清算」とは
清算の「清」は「清める」という意味です。
金銭以外に、それまでの関係に片を付ける、整理する場合にも「清算」を使います。
使い方、例文:「過去を清算する」「借金を清算する」
「精算」と「清算」の違い
「精算」は主に金銭について使われ、「清算」は金銭以外の場面でも使うことができます。
「成算」とは
「成功する見込み」「成し遂げる見込み」のことを意味します。
この成算の「算」は、金銭を計算する「算」ではなく、「もくろみ、はかりごと」の意味です。
使い方、例文:「この新規プランは成算があります」
「精算」「清算」と「成算」の違い
「精算」と「清算」は金銭やそれまでの関係について整理、解消する場合に使い、「成算」は計画や見込みに対して使います。
漢字一文字違うだけで意味が変わってしまうので、特にビジネスの場面ではその違いを使い分けできるようにしたいですね。
料理にお菓子作りに使う「バター」「マーガリン」は身近な食べ物ですが、それらの漢字は何でしょう?
「バター」を漢字で表記すると「牛酪」
バターは、牛乳から分離した脂肪分を固めた食品です。
日本では江戸時代、徳川家斉がインドの白牛から牛酪を作らせたといわれていますが
一般に食用とされたのは明治以降。
「マーガリン」を漢字で表記すると「人造牛酪」
マーガリンは、高価だったバターの代替として作られた食品です。
植物性、動物性の油脂が原料。
日本では「人造バター」と呼ばれていましたが、1952年にマーガリンと呼称を改めました。
ちなみにマーガリンの原型は、19世紀末にナポレオン3世がバターの代替を募集し、化学者ムーリエのアイデアを採用して作らせたもので、「オレオマーガリン」という名前でした。
それが後に略され「マーガリン」と呼ばれるようになったそうです。