最近、オリーブオイルの不足により、価格が大幅に上がっています。特に、世界で最も多くオリーブオイルを生産しているスペインでは、通常130万~150万トン生産されるところ、2022/2023年の収穫では約66万6,000トンしか生産できませんでした。2023/2024年の収穫も約83万~85万トンと予想されています。
スペインでは、オリーブオイルの価格が1キログラムあたり8ユーロ以上(約1,200円以上)に達し、多くの人が驚いています。オリーブの木は気候変動に弱く、極端な暑さや干ばつで生産量が減っています。また、オリーブオイルの価格上昇により、スペインではオリーブオイルが最も盗まれる商品となっています。
さらに、2年連続の干ばつと中東情勢の悪化で、スエズ運河の輸送が滞っています。そのため、日本の食用油メーカーも価格を大幅に上げています。世界中に影響を与えるオリーブオイルは、その栄養価が高く、料理においても多用途に使えるため、金に例えられるほど価値があるとされています。別名「Liquid Gold」(液体の金)とも呼ばれています。
オリーブオイルが「液体の金」と称されるのは、その健康に対する利益と歴史的な重要性によるものです。しかし、他のオイルもまた独自の称号を持っています。今回は、身近なオイルの別名、別称についてご紹介します。
オリーブオイル(Olive Oil)
別称:液体の金(Liquid Gold)
由来:その高い栄養価、独特の風味、多様な用途、そして価格の高さから
原材料:オリーブの果実
用途:料理(サラダドレッシング、軽い炒め物、マリネ)
特徴:オレイン酸が豊富で心臓病リスクの低減に役立つ。エクストラバージンは抗酸化物質も多く、フレッシュな風味が特徴。
原産国:地中海地域(特にスペイン、イタリア、ギリシャ)
ココナッツオイル(Coconut Oil)
別称:奇跡のオイル(The Miracle Oil)
由来:多目的に使用できることから
原材料:ココナッツの果肉
用途:料理、スキンケア、ヘアケア、自然療法
特徴:中鎖脂肪酸を豊富に含む。温度変化で固体と液体の状態が変わる。
原産国:熱帯地域(フィリピン、インドネシア、インド)
アルガンオイル(Argan Oil)
別称:液体の黄金(Liquid Gold)
由来:希少性と美容・健康への効能から
原材料:アルガンの実
用途:スキンケア、ヘアケア製品、食用
特徴:ビタミンE、必須脂肪酸、抗酸化物質が豊富で、肌の保湿やエイジングケアに効果的。
原産国:モロッコ
ホホバオイル(Jojoba Oil)
別称:砂漠の金(Desert Gold)
由来:その耐久性と安定性から
原材料:ホホバの種子
用途:スキンケア、ヘアコンディショナー、マッサージオイル
特徴:実際はワックスで、非常に安定しており酸化しにくい。肌になじみやすく保湿効果が高い。
原産国:アメリカ(アリゾナ州、カリフォルニア州)、メキシコ、イスラエル
ティーツリーオイル(Tea Tree Oil)
別称:自然の抗生物質
由来:強力な抗菌、抗真菌、抗ウイルス効果を持つことから
原材料:ティーツリーの葉
用途:抗菌、抗真菌、抗ウイルス用途、スキンケア、治療用オイル
特徴:強力な抗菌性を持ち、皮膚の問題や感染症の治療に特に有効。
原産国:オーストラリア
これらのオイルは、その特有の特性によって美容、健康、料理など様々な用途で活用されています。それぞれのオイルが持つ称号は、その独特な価値や役割を反映しており、私たちの生活に豊かな選択肢を提供しています。
ちなみに別称ではありませんが、亜麻仁油もご紹介します。
フラックスシードオイル(Flaxseed Oil)
原材料:亜麻の種子
用途:サプリメント、サラダドレッシング
特徴:オメガ3脂肪酸が豊富で心臓病の予防や抗炎症作用がある。酸化しやすいため保存には注意が必要。
原産国:カナダ、中国など
和名:亜麻仁油
以上のように、各種オイルには健康面だけでなく、美容や料理の分野でも幅広く利用されており、私たちの生活を豊かにしています。気候変動や市場の動向に左右されることが多いこれらのオイルですが、それぞれが持つ素晴らしい特性を知り、適切に活用することで、私たちの生活の質を向上させる自然の恵みですね。