...詩人芭蕉は又一面には「世渡り」にも長じてゐた...
芥川龍之介 「続芭蕉雑記」
...俊寛は議論には長じてゐても...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...特に治水工事に長じていた...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...その子長じて十四...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...この風説が欧化主義に対する危惧と反感とを長じて終に伊井内閣を危うするの蟻穴となった...
内田魯庵 「四十年前」
...迂老は幼にして貧、長じて医を学び、紀伊国(きいのくに)濱口梧陵翁(はまぐちごりょうおう)の愛護を受け、幸に一家を興すことを得たりと雖(いえども)、僅に一家を維持し得たるのみにして、世の救済については一毫(いちごう)も貢献する所なし...
関寛 「関牧塲創業記事」
...武人が武術に長じているのは自然の事でもあるが...
太宰治 「花吹雪」
...或は悪を長じて以て悛(あらた)めず...
田中貢太郎 「令狐生冥夢録」
...長じて後もその習慣で...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...僕は少年時代に黒岩涙香やコナン・ドイルの探偵小説を愛読し、やや長じて後は、主としてポオとドストイェフスキイを愛読したが、つまり僕の遺伝的な天性気質が、こうした作家たちの変質性に類似を見付けた為なのだろう...
萩原朔太郎 「僕の孤独癖について」
...年漸く長じて家の娘と結婚...
福沢諭吉 「女大学評論」
...いう目がでるので奢りに長じて伴蔵は...
正岡容 「我が圓朝研究」
...ある人は代数的の方面に長じているようなことはあるが...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...尊者の手の徳に依ってその草速やかに長じて骨の両傍からさし出でた...
南方熊楠 「十二支考」
...恋愛の技術には長じておいでになる方だから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...実は此より多少長じてゐたのであらう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「われわれは遠いむかしから異邦の文物を吸収することに長じていた...
山本周五郎 「新潮記」
...経史を学び長じて...
吉川英治 「新・水滸伝」
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