...君は昔こそ書(ふみ)を讀み空想に耽りて自ら足れりとし給ひけめ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...その檀那寺に至りて儀式を執行するをもって足れりとす...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...少々の金額を出だせば足れり...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...奉納の煎(あげ)豆腐を以(も)て足れりとせず...
巌谷小波 「こがね丸」
...しかも初(はじめ)より天然を以て悉(ことごと)く足れりとした人ではなかった...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...歴史の模型を展覧せしめてそれで吾事足れりとしてゐるやうな人がありはしないだらうか...
相馬御風 「実物と模型」
...死ぬるまで一勾当の身上にて足れりとした...
太宰治 「盲人独笑」
...「鼻紙に片假名で發音を書きとつた」といふ式の通譯で足れりとしたもののうちには...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...わずかに「ニッポン」音楽を以て足れりと考えるとは...
戸坂潤 「社会時評」
...比較的成功を得たるの事實は甚だ多とするに足れり余は彼れが心術の正邪醇駁分明ならざるを以て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...其の声惻々として人の腸を断つに足れり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...要するに其の平生の抱負に背かざるだけの仕事を為すことを得ば足れり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...いかにそれをもって足れりとしていることか! 人生の誤れる目的たる幸福を所有して...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
......
永井荷風 「書かでもの記」
...トいって僕は然(しか)らば政治は圧制を旨(むね)としても思想的のデモクラシーを主張すれば足れりとは信じない...
新渡戸稲造 「平民道」
...小恵小善を行ふを以て足れりとせば...
山路愛山 「明治文学史」
...基督(キリスト)は一日の苦労は一日にて足れりと云ったが...
夢野久作 「近世快人伝」
...それをもって足れりとするくらいなら...
吉川英治 「親鸞」
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