...而もこの一片の貴さは...
レミ・ドゥ・グルモン Remy de Gourmont 上田敏訳 「落葉」
...いつも「明日」と同盟する人は「今日」の貴さをほんとうに知らない人です...
高神覚昇 「般若心経講義」
...その貴さを損わないように大切に庇護(ひご)して行く義務があり...
谷崎潤一郎 「細雪」
...鼈甲の貴さは黄金に匹敵した時代で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あたしに金銭の貴さを知らせるには無理だった...
長谷川時雨 「源泉小学校」
...「何奴(どいつ)だ! 手めえは?」と、気早やな鳶(とび)の者が一人、この気味の悪い闖入者(ちんにゅうしゃ)の方へ飛んで行ったが、手にした匕首――しかも血みどろなのを眺めると、「わあッ!」と、叫んで、あとじさりをして、「貴さまあ、人を殺して来たな!」「ふ、ふ、ふ、ふ――おのれ等に用はない――広海屋に逢いに来たのだ――」三郎兵衛の、皺枯れた声――番頭が、広海屋を、押しへだてるように、「旦那、あっちへまいりましょう――血のついた短刀を、あの変な奴は持っているようで――あぶのうございます」「それでは、浜川の旦那を殺(や)ったのはあいつだな――」と、一人が、口走ると、「ナニ、浜川さまがどうなされた?」と、狂奮の中にも、広海屋が訊ねる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...精神の勇猛と貴さを失うを顧みぬものじゃという事だった...
南方熊楠 「十二支考」
...人間の高貴さは観念でもわかるが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その高貴さと卑俗さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...知識の貴さは判断の貴さに及ばないのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ところが我々はかえってその貴さを力説しているではないか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...自分の企ての高貴さを考えて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それがどうしたい」「みろ、その口ぶりからして、生意気になったことを! われわれだって、いまにみろ、きっと、大きなてがらをあらわして、貴さまなぞ、見返してみせるから」「おう、結構だ...
吉川英治 「新書太閤記」
...貴さまも空ッぽになってみるとつまらんやつだな...
吉川英治 「新・水滸伝」
...やはり老公のお側にいるだけのものはあるぞ、貴さまは...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...貴さまは血気に似あわず...
吉川英治 「宮本武蔵」
...父は「貴さまからして...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...すべて人の貴さには関するところがない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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