...腕づくでもぎ取ってくれようとすると「オオ神様泥棒が」って...
有島武郎 「かんかん虫」
...ぐづぐづ言ふなら腕づくで来いといつた風に...
薄田泣菫 「茶話」
...ただ、腕づくでも取る、戸山が原へ来い、片輪(かたわ)にしてやる、では、僕は君の相手になつてあげることができない...
太宰治 「火の鳥」
...それから、よし、腕づくでも取る、戸山が原へ来い、片輪(かたわ)にしてやる、といふことになつたのである...
太宰治 「火の鳥」
...腕づくで一人残らず追い払ったほどであった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...腕づくや金づくぢや話に乘れないが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彌惣ほどの者も唐櫃の中の小判に眼がくれて、突つかひ棒に附いてゐる眞田紐などには氣が付かなかつた」さう言ひながら平次は、手頃の空箱を一つ、唐櫃の蓋の間に挾み、「腕づくでは、彌惣をどうすることもできなかつた下手人(げしゆにん)は、後ろからチヨイとこの紐を引いた」言葉と共につゝかひ棒の紐を引くと、「あツ」ガラツ八も、佐吉も、佐吉の子分も思はず聲をあげました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...腕づくでは叶(かな)ひやうのない私が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今度は腕づくで脅(おど)かした」三千石の裕福な殿樣が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...金づくにも腕づくにも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...腕づくでかかつて来なさるだね!」彼は少し後へさがつて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...あのジヤックに腕づくで引張り出されることを思ふと...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...腕づくだつて民蔵になどは触らせはしないのだから――自分ばかりが好い気になつてヤニさがつてなど居られる場合ではない...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...「腰が弱(よ)ゑいなあ、兄貴、」「脅(おど)しが足りねえなあ、兄貴、」「もつと相手をいぢめねえ、」「なぜ、いきなり刄物(はもの)を突き附(つ)けねえんだ、」「文句なんか要(い)らねえ、腕づくだ、腕づくだ、」こんなことを口口(くちぐち)に云(い)つて、兄を罵(のゝし)る兄弟ばかりである、兄を励ます兄弟ばかりである...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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