...どんな御処刑でも甘んじてお受け致(いた)します...
太宰治 「新ハムレット」
...中流以下悉く粗食に甘んじてゐる...
太宰治 「津軽」
...黙々として家の棄石(すていし)に甘んじているこの兄の心を思えば...
橘外男 「仁王門」
...非人間のそしりは甘んじて受ける...
種田山頭火 「其中日記」
...民衆は伝統に甘んじているのではなくて...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...今までのやうなおとなしい書風に甘んじて居られなかつたといふことが明かに分ります...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...実はその見習いのような地位に甘んじて...
中里介山 「大菩薩峠」
...女房がありながら鰥(やもめ)のような暮らしに甘んじていることは...
中里介山 「大菩薩峠」
...最も少なく得ることに甘んじて...
中里介山 「大菩薩峠」
...甘んじて徳川の政治に屈下することを潔しとせざる輩(やから)が土着し...
中里介山 「大菩薩峠」
...山門の代表者も甘んじてそれに席を譲ることになった...
中里介山 「法然行伝」
...内輪だけの活計(かっけい)に甘んじて得意にその日を渡る訳には行くまい...
夏目漱石 「思い出す事など」
...甘んじて打撃を受けていただけである...
夏目漱石 「それから」
...既出の論証に甘んじて止まるべきではないし...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...甘んじて一生涯を鉄窓の下に呻吟(しんぎん)しようとしたのであった...
穂積陳重 「法窓夜話」
...正しき者は運命に甘んじて忙しく日を送る...
柳宗悦 「民藝四十年」
...どんな傀儡(かいらい)にも甘んじてなる女にされているのかもわからない...
吉川英治 「私本太平記」
...甘んじてうけている風であった...
吉川英治 「親鸞」
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