...母ならぬ人には毛ほども悟られたくない...
石川啄木 「不穩」
...私は民さんを毛ほども疑わなかったですもの...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...うの毛ほどのゆだんが...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...全く房一のことは毛ほども考へたことはなかつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...笑われる毛ほどの原因も子どもにはない...
壺井栄 「二十四の瞳」
...その二本の綱は髪の毛ほどの細さで空に浮き出していた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...落してゆく羽毛ほどだつた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...鵜(う)の毛ほどの汚点(しみ)もありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鵜(う)の毛ほどの傷もないくらいで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「何んともありませんよ」金具には髮の毛ほどの疵もないところを見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...毛ほどの證據でも殘せば...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...之を愛するの情は正しく同一様にして兎の毛ほどの差等もなかる可し...
福沢諭吉 「新女大学」
...ヤレ昔を忘れて厚かましいだの可笑(おか)しいだのと云う念が兎(う)の毛ほども腹の底にあっては...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...あれほどの一種の女傑でありながら色ざんげらしいことは毛ほども喋ろうとしなかった...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...長わずか三厘三毛ほどで甚(いと)小便の臭(にお)いを好み...
南方熊楠 「十二支考」
...秀吉の下風(かふう)について事を成そうなどという卑屈は毛ほども考えていないのである...
吉川英治 「黒田如水」
...その毛ほどの先に...
吉川英治 「剣難女難」
...すべて髪の毛ほどでも信長に異心を抱いたものの処断には...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索