...やはりあの橋の上だ――しかし朽ちかけた橋は架けかえられて新しいコンクリートの堂々たるものになった...
犬田卯 「橋の上」
...朽ちかけた竹垣だが...
梅崎春生 「黄色い日日」
...もう既に赤沢脳病院の朽ちかけた板塀の内には...
大阪圭吉 「三狂人」
...朽ちかけた納屋(なや)も...
永井荷風 「畦道」
...丁度其の傍(そば)にある朽ちかけた柳の老木(おいき)が...
永井荷風 「狐」
...藪の中の朽ちかけた乾亭院という坊の中で...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...或る朽ちかけた墓の前まで来ると...
西尾正 「墓場」
...頭の上の朽ちかけた忍び返しには何んの異状もなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...朽ちかけた板庇の上...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...朽ちかけた貸バンガローが落々と立っているほか...
久生十蘭 「肌色の月」
...朽ちかけた丸木橋を...
火野葦平 「花と龍」
...もう半分朽ちかけたまま...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...朽ちかけた二階に続いている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...細長い朽ちかけた小舟が一艘やって来た...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...白塗りの朽ちかけた木の欄干に手でつかまりながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...朽ちかけた山門、空洞(うつぼ)のある欅の大樹、苔むした永代常夜燈、その頂きの傘に附してあるシャチもぎとられたり欠けたりしていた...
矢田津世子 「茶粥の記」
...黒い朽ちかけた杭が...
横光利一 「上海」
...頂上へ近づくに随いぼろぼろに朽ちかけた建物が...
横光利一 「旅愁」
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