...弱点云々といえば、一見、瘤に対抗して、優に彼を一蹴し得るだろうような村内のいわゆる長老有志たち――主として地主連にしてもやはり「さわらぬ神に……」式に黙過しているのは、そういう奴が伏在していたからである...
犬田卯 「瘤」
...何といっても日本の最高学府たる帝国大学に対しては民間私学は顔色なき中に優に大学と拮抗して覇を立つるに足るは実業における三田と文学における早稲田とで...
内田魯庵 「明治の文学の開拓者」
...時の権力に反抗して...
太宰治 「十五年間」
...ぼくと黒井さんの組が対抗してゲエムを始めます...
田中英光 「オリンポスの果実」
...父親の説諭に反抗している妻の一途(いちず)な言葉のはしはしが聞えて来るような心地がする...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...或る意味での貴族・僧侶・文学に対抗して...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...男の知的な利己心に対抗して...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ブールボン派をもって立っているヴァロア珈琲店と対抗していた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...七月革命に対抗して試みられ計画されたところのものは何もなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...人間的主體が自らの力だけを恃んで自己主張自己實現を時間性の猛威に反抗して成就するといふことは餘りの誇大妄想とも感ぜられるであらう故...
波多野精一 「時と永遠」
...露国に対抗してその侵入を防止するは絶望なりと』試みに地形上より観察すれば...
日野強 「新疆所感」
...対抗して行かうとしたつてどうせ勝ちつこは無い...
平出修 「瘢痕」
...最も頑(かたく)なに抵抗しているのがその邦夷であった...
本庄陸男 「石狩川」
...ところでかくのごとき学問の成立は実に現代においてブルジョアジーに対抗して擡頭し...
三木清 「科学批判の課題」
...組合その他の民主的組織が抵抗してゆく...
宮本百合子 「新しい抵抗について」
...それに対して、抵抗しては、ほんとの叛逆行為になりましょう...
吉川英治 「三国志」
...魏の鍾会(しょうかい)に反抗して...
吉川英治 「三国志」
...消えなんとする風には抗して必死にまたたきつづけていた...
吉川英治 「私本太平記」
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