...一層慌てずにはゐられなかつた...
芥川龍之介 「六の宮の姫君」
...しあはせなことに、私たちの魂は、むかしから静寂で、慌てず、焦立たないでゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...「慌てずに、まア、掛けたまえ! 諸君の手数を省いて、どこから出たかを説明しよう...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...男は一層慌てずにはいられなかった...
堀辰雄 「曠野」
...菜穂子は慌てずに...
堀辰雄 「菜穂子」
...慌てずに教室に這入つて下さい...
牧野信一 「サクラの花びら」
...慌てずに扉を開けて呉れ...
牧野信一 「幽霊の出る宮殿」
...ちつとも慌てずにつツ立つてゐるので...
室生犀星 「めたん子傳」
...夫人は一座の中で割合に慌てずにゐたのである...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
...それを冷然と流し目に見た天川呉羽は、慌てず騒がず、内懐(うちふところ)に手を入れて、キラリと光るニッケルメッキ五連発の旧式ピストルを取出した...
夢野久作 「二重心臓」
...が、彼は、「小癪(こしゃく)な青二才め、いつか人並みな真似ごとをするようになったな――」くらいに思ってか、少しも慌てず、虚実、鮮やかに受け払って、最後に、新九郎の疲れを待つらしい、老獪場馴れの曲者...
吉川英治 「剣難女難」
...かかる中にも慌てず騒がず...
吉川英治 「三国志」
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