...耳遠い古語を使ふのは怪しからぬと言ふ非難を生じます...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...」などと怪しからぬ名を附して...
泉鏡花 「活人形」
...怪しからぬのは、鼻風邪ごときで入院して、貴女のお手ずからお薬を、と唸(うな)ると云うが、まさかであろう...
泉鏡花 「婦系図」
...自分の過失(そさう)を棚へ上げて狂犬呼ばゝりは怪しからぬ咄(はなし)だ...
内田魯庵 「犬物語」
...怪しからぬ撞着(だうちやく)な咄だ...
内田魯庵 「犬物語」
...ちょっと怪しからぬずるい遣りかたではあるがね...
大杉栄 「男女関係について」
...あんな長い詩の謝禮にビスケツトとは怪しからぬ...
薄田泣菫 「詩集の後に」
...これには御得意様の中にも「中村屋だけが配達料を取るとは怪しからぬ」と申される方もありますが...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...薩摩という奴、怪しからぬ奴だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...今越前から来て居るのをソツチのけにして置て自分勝手な話し斗りするとは怪しからぬ...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...称揚と怪しからぬ美の礼讃とでもって...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...怪しからぬ野心すらほのめかしましたから...
吉川英治 「三国志」
...しばしば怪しからぬ大官の罪をただして仮借(かしゃく)しなかったため...
吉川英治 「三国志」
...かような紙では、代金とも物代(ものしろ)ともいただきかねますと、自分でお返しに伺ったところが、怪しからぬ奴、ひかえておれとのことで控えていると、まもなく検非違使からお役人が来ましてね」「へえ? じゃあおまえさまも、何か、楮幣を悪くいったんですかえ」「それあ、言いますよ...
吉川英治 「私本太平記」
...「怪しからぬ伜(せがれ)の裏切」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...お互に馬鹿な日をつぶしたものさ』『怪しからぬ話だ!』六郎左衛門は...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...怪しからぬ思いがしておる...
吉川英治 「平の将門」
...怪しからぬ中傷と怒(いか)って...
吉川英治 「山浦清麿」
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