...中にはいるとわたしが困りますから」葉子は取りつく島もないようにといや味な調子でずけずけとこういった...
有島武郎 「或る女」
...初めから良心を授からないで生れて来たやうな勃凸の奇怪な自由さには取りつく島もないといふ風で...
有島武郎 「骨」
...どこへ取りつく島もないような気がして...
近松秋江 「狂乱」
...そう思うと私はますますどこへ取りつく島もないような気がして...
近松秋江 「霜凍る宵」
...それはまことに取りつく島もないものであつた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...お延は取りつく島もないといった風にお秀を見た...
夏目漱石 「明暗」
...江戸屋敷では相解り兼ねるという取りつく島もない返答でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どうも取りつく島もないぞ...
牧野信一 「熱海線私語」
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