...寛濶(かんかつ)な胸を反らすと...
泉鏡花 「歌行燈」
...」主人はまた胸を反らすやうにした...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...無理してあんなに胸を反らすようになったのだろう...
梅崎春生 「赤い駱駝」
...葬儀場は時として高官の人が盛装の胸を反らす晴れの舞台となり...
寺田寅彦 「札幌まで」
...身を反らすようにして...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...それをあわてて反らすと同時に...
南部修太郎 「疑惑」
...出来るだけ尊大に身を反らすと...
久生十蘭 「魔都」
...温情ある此親友の忠言に言(ことば)を反らすことは出來なかつた...
平出修 「計畫」
...父は故意(わざ)と背を反らすようにして私を困まらせようとする...
前田夕暮 「種紙の青む頃」
...普段が甘いものでHは馬耳東風に聞き反らすばかりでなく...
牧野信一 「余の倅に就いて」
...食い反らすようにお初は罵(ののし)り続けた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...紺ぽい仕事着をつけた背中を反らすようにして...
「今朝の雪」
...白い木綿の襟を見せた縞の胸元を反らすようにし...
宮本百合子 「高台寺」
...身體を弓なりに反らすようにしながら...
三好十郎 「肌の匂い」
...追われている男がひょいと背中を反らす...
山本周五郎 「青べか物語」
...浄瑠璃の老婆は怜悧にすぐ話を外に反らすのだった...
横光利一 「旅愁」
...依然“マリアは婚せずして孕(はら)む”を信じるかのようにこの人間性焦点から眼を反らす風がみえる事だった...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...ぬうと胸を反らすと...
吉川英治 「三国志」
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