...朝から一つ一つ取りて試み...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...座中の顔を一つ一つ見廻わしていた...
有島武郎 「星座」
...その一つ一つに一二ヶ月の一つと並びに黄道状態における十二宮星座の一つずつを配布した...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...それ等の一つ一つに意味がある...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...めぼしいのは一つ一つ塞がれた形で……...
犬田卯 「瘤」
...ガラス=ケースの戸を開いて、中のガラス板の上にならべてある、ダイヤのブローチや真珠(しんじゅ)のくびかざりなどを、一つ一つ、前足ではさんでは、自分の口の中へ入れているのです...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...彼は自分をふくろ叩きにした者の顔を一つ一つ覚えてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...この庭の桜の一つ一つから...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...試みに近い範囲の電線に止まっている三十五匹のとんぼの体軸と電線とのはさむ角度を一つ一つ目測して読み取りながら娘に筆記させた...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...一つ一つ取上げては...
豊島与志雄 「肉体」
...自分がこの世で楽しいと思う事柄を一つ一つ数え立てた...
中島敦 「悟浄歎異」
...その目の一つ一つから穂を出させてやるくらいで充分であろう...
中谷宇吉郎 「稲の一日」
...一つ一つの美しさは算(かぞ)え立てても際限がありませんが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それは「い」「ろ」「は」等の一つ一つの仮名であらわされる音韻だけのことであって...
橋本進吉 「国語音韻の変遷」
...嘉吉の疲れた肩の上にばらばら埃のやうに散りかゝる雲埃の一つ一つをぢつと眺めてゐた...
林芙美子 「朝夕」
...何度も文字を一つ一つ丁寧に読み返へした...
林芙美子 「瀑布」
...ことに、竹田などには、補拙蘆、六止草堂、花竹幽窓、對翠書樓、雪月書屋、咬菜、まだ幾つかの堂號があつて、その一つ一つに、彼の心境が托されてゐるか、生活を現はしてゐるかしてゐる...
吉川英治 「折々の記」
...一つ一つの石をその心ぐみで観賞していると...
吉川英治 「私本太平記」
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