...ボンヤリした街燈をたよりに...
江戸川乱歩 「悪霊物語」
...始めの間はボンヤリしたあるかなきかの疑だったものが...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...これでは無事に済む筈がないというボンヤリした気持が...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...彼のボンヤリした顔が現れました...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...金沢は百万石の城下と言つたやうな何処となくボンヤリした処が著しく眼につく...
田山録弥 「町」
...無作法なほどボンヤリした態度で口を出して...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「とけない問題」
...この頃仏国のある高山の天文台で観測していたら従来人の知っている輪の外側にもう一つボンヤリした輪のある事を発見した...
寺田寅彦 「話の種」
...頭脳(あたま)がボンヤリしたような父に詰(なじ)りかけた...
徳永直 「戦争雑記」
...昨日迄大変暑かつたのにも今日はボンヤリした日が射してゐて...
中原中也 「その頃の生活」
...ボンヤリした処でも外国交際法と云(い)うことに気の付くは当然(あたりまえ)の話であろう...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...加多の方をボンヤリしたような顔つきで見て立っていた後...
三好十郎 「斬られの仙太」
...おそろしく大きなボンヤリしたシルエットになっている...
三好十郎 「その人を知らず」
...青いボンヤリした顔で妹を見おろしている...
三好十郎 「その人を知らず」
...ごせいが出ますね?義一 う? ……(ボンヤリした眼つきで北村を仰ぎ見て)やあ...
三好十郎 「その人を知らず」
...ボンヤリした眼つきで治子を見る)……ありがとう...
三好十郎 「その人を知らず」
...誰だ? ボンヤリしたままで...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...そんなボンヤリした無表情が二人には共通していた...
山川方夫 「愛のごとく」
...自分の気持ちとピッタリさせたい――というようなボンヤリした気持ちを一心に凝視していた...
夢野久作 「ナンセンス」
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