...藁(わら)くずや泡が静かにたゆたっていたり...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...ながながし梔子(くちなし)の光さす入日たゆたふ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...私の家は豊(ゆたか)ではなかったのだ...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...しかし旋律ゆたかな歌声があった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...教養のゆたからしい絶世の美人...
太宰治 「グッド・バイ」
...―――色褪(いろあ)せた覆(おお)いの油単(ゆたん)を払うと...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...二人の曲者はしばし戸の外にたゆたいしが...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...一本の敷島(しきしま)をゆたかに吹かしたるときの余の観想は以上のごとくである...
夏目漱石 「草枕」
...潤沢(うるおい)の饒(ゆた)かな黒い大きな眼を...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...今や見事な巻き落し(ヴオレイ)を喰はして馬上ゆたかに快哉の叫びを挙げてゐる颯爽たる騎士の姿に私の眼に映つたりした...
牧野信一 「バラルダ物語」
...それこそ溢れるばかりゆたかなものです...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幻滅」
...眼に見えて蒼くなった――ゆたかなゆるやかな声でこういった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...美しくゆたかな成長はみものと思われます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...いくらアーク燈があかるくても照しきれない新鮮な闇がゆたかに溢れている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...しばしたゆたひしが...
森鴎外 「うたかたの記」
...最も豊(ゆたか)に民藝の領域に見出せるということ...
柳宗悦 「美の国と民藝」
...家産もゆたかなので...
山本周五郎 「日本婦道記」
...「身長八十万億那由他(なゆた)由旬(ゆじゅん)...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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