...その懷(ふところ)に藏(ざう)してゐた幾顆(いくくわ)の蜜柑(みかん)を窓(まど)から投(な)げて...
芥川龍之介 「蜜柑」
...倉庫の立ちならんだ長い桟橋に“Car to the Town.Fare 15¢”と大きな白い看板に書いてあるのが夜目にもしるく葉子の眼窓(めまど)から見やられた...
有島武郎 「或る女」
...つくりつけの竈(かまど)が二つ並んでおり...
田畑修一郎 「石ころ路」
...すなわち料理番が肉なり野菜なりを竈(かまど)に仕かけて煮えるのを待っていると丁度よい時分には電気仕掛けのピアノが鳴り出す...
寺田寅彦 「話の種」
...壁の穴の中に駒鳥(こまどり)が一匹巣をこしらえていましたが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...昨夜は重態のままどうにか越した...
中勘助 「母の死」
...見ずや木造の今戸橋(いまどばし)は蚤(はや)くも変じて鉄の釣橋となり...
永井荷風 「日和下駄」
...如何にして? 顔を黒く隈取(くまど)って戦うことによってではない...
中島敦 「光と風と夢」
...教室のまどにもたれてぼんやりしているうそつきの太郎左衛門の顔を...
新美南吉 「嘘」
...女性をまどわして夢中にさせるような魅力はどこにも見あたらなかったということである...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...窓方(まどべ)の明るみも亦仄かとなる...
牧野信一 「五月のはじめ」
...仙太 旦那あいまどこにいらっしゃるんで?加多 それは拙者も知らぬ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...余(よ)甚(はなは)だ惑(まど)ふ...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...ときたまどちらかが...
山本周五郎 「季節のない街」
...「なにしろとまどいをしたよ...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...わけて長閑(のどか)に団欒(まどい)して...
吉川英治 「三国志」
...われがちに、逃げまどった...
吉川英治 「私本太平記」
...淡島堂(あわしまどう)の池で...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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