...あすこの芋粥はほんまにうまい」とほめて...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...この棟梁は蘆屋の家で一本付けて貰う時にも、お春のお酌(しゃく)で陶然となって、なあお春どん、あんた僕の奥さんになっとくなはれ、あんたが承知してくれはったら、今直ぐにでも内の奴(やつ)に出て貰いまっせ、いや、冗談と違いまっせ、ほんまだっせと、口説くのが常であったが、お春が愛想よくあしらいながら面白がって笑いこけるので、いつ迄も止めなかった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...こいさんからしてその気にならなあかん思うわ」「ほんまに...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ほんまに味のうおすけれど...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...今日あの着物着て行きはったいうのんはほんまに運が強(つよ)おまんなあ...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...家で反対するいうこともほんまには違いないのんです...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...それいうのんが、光子さんかて心の底ではやっぱり綿貫のこと忘れること出来んと、一日も長う一緒にいてたいいう気イあったのんですやろが、綿貫の方でもそれ見て取って、自分は今まで、自分の体の秘密知れたら、どない愛してくれてる人でもきっと自分を捨てるやろ思て隠してた、自分に欠陥あるいうこと承知して愛してくれるのんやったら、自分かて何で隠すもんか、自分はこんな体になったのん不仕合わせやとは思うけど、そない重大な欠点やとは思てえへん、それで男子の資格ないいうたら、男子いうもんのほんまの価値何処にあるのんや、男子ちゅうたら外に現われた恰好(かっこ)ばっかりできめるのんか、そんなんやったら男子でのうてもちょっともかめへん、深草(ふかくさ)の元政上人(げんせいしょうにん)は男子の男子たる印(しるし)あったら邪魔になるのんで、灸(やいと)すえたいうやないか、男子の中で一番えらい精神的な仕事した人は、お釈迦(しゃか)さんでもキリストでも中性に近かった人やないか、そやさかい自分みたいなんは理想的人間や、そないいうたらギリシャの彫刻かて男性でも女性でもない中性の美現わしてあるのんやし、観音さんや勢至菩薩(せいしぼさつ)の姿かてそうやし、それ考えても人間の中で一番気高いのん中性やいうこと分ってる、自分はただ愛する人に逃げられるのん心配して隠してたんや、ほんまいうたら、恋愛にしたかて子供生んだりするのん動物の愛で、精神的恋愛楽しむ人にはそないなことやかい問題やあれへん...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...「そないに束縛するのんならほんまに家出してやるぞ」いうとこ見せて...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...』『ほんまに……』『好いのを選る方が好いがな...
田山花袋 「歸國」
...病気はほんまどす」といって...
近松秋江 「狂乱」
...ほんまに健はかしこいせにな...
壺井栄 「大根の葉」
...ほんまに恐(おと)ろしやの...
壺井栄 「大根の葉」
...ほんまにいけずやわ」とか...
外村繁 「澪標」
...ほんまに...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...ほんまに口惜(くちをし)いと...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...本町(ほんまち)五丁目の会所(くわいしよ)へ案内した...
森鴎外 「大塩平八郎」
...とりでの本丸(ほんまる)のなかへ走りこんだ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...お帰りになるそうじゃ」「ほんまか」「どうして...
吉川英治 「親鸞」
便利!手書き漢字入力検索