...又云ひやうによつては前世の業縁を果すべく結ばれてゆく戀のほだしに他ならぬものであつたとも考へられる...
今井邦子 「誠心院の一夜」
...ほだしも波の鴎鳥(かもめどり)...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...逝かば終らむ身の一世ほだしはいかにつらくとも久しかるべき命(めい)ならず...
土井晩翠 「天地有情」
...かりそめの絆(ほだし)が...
中里介山 「大菩薩峠」
...みな人情のほだしとならぬことはなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...落ちなかったところが何の功名? 落ちてみたところが何の罪? たかが女一人のほだし...
中里介山 「大菩薩峠」
...なにか道中で悪い奴などが出ると或は馬船をかずけたり或はほだしを打ったり...
中里介山 「法然行伝」
...今よりは仇に成りて我が心のほだしは彼(あ)れのみ...
一葉 「暗夜」
...諸縁これより引かれて断ちがたき絆(ほだし)次第にふゆれば...
樋口一葉 「ゆく雲」
...諸縁これより引かれて斷ちがたき絆(ほだし)次第にふゆれば...
樋口一葉 「ゆく雲」
...諸縁(しよゑん)これより引(ひ)かれて斷(た)ちがたき絆(ほだし)次第(しだい)にふゆれば...
一葉女史 「ゆく雲」
...(「羽ばたきもせず」の歌やや理屈めきたるは「ほだしにて」の語あるがためにして「も」の論とは異なり)歌につきても今まで大体を示すに忙しく細論するの機なく候ところ...
正岡子規 「あきまろに答ふ」
...(羽ばたきもせずの歌やや理窟めきたるは「ほだしにて」の語あるがためにして「も」の論とは異なり)歌につきても今まで大体を示すに忙しく細論するの機なく候処...
正岡子規 「あきまろに答ふ」
...今の場合だけでなくこの世を離れる際にも絆(ほだし)になるであろうと思われる...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そむく世のうしろめたくばさりがたき絆(ほだし)を強(し)ひてかけなはなれそこんな歌にして書いた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...以前は気がかりに思われた人も今ではもう出家の絆(ほだし)にならないだけになっているのです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この絆(ほだし)が遁世(とんせい)の実を上げさすまいと考えられて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...捨てがたい優しい妻が自分の心を遁世(とんせい)の道へおもむかしめない絆(ほだし)になって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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