...二私の言おうとする事が読者に十分の理解を与え得なくはないかと恐れる...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...まことに申譯なくはないか...
石川三四郎 「浪」
...「あぶなくはないでせうか」と聽いて見た...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...理論上できなくはないにしても...
谷崎潤一郎 「鍵」
...と云われても仕方がなくはないか...
谷崎潤一郎 「細雪」
...しかしかうしたパツシヨネイトな心と心とが相触れるといふことは何うすることも出来なくはないか...
田山録弥 「時子」
...空疎な借りもののいわゆる「美文」を装飾的に織り込んだりしたようなものもまた少なくはないようである...
寺田寅彦 「科学と文学」
...八の連続などは乱暴に読めば短歌風に読まれなくはない...
寺田寅彦 「短歌の詩形」
...それはとにかくこのようにいろいろのものが少しずつ備わっているということがあらゆる点で日本の自然の特色をなしているとも言われなくはない...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...去来にはどこか理知的常識的なピアノの趣がなくはない...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...無論学問の形式から特に思考の形式だけを抽象し独立せしめることはどのような場合でも出来なくはない...
戸坂潤 「科学方法論」
...皆技術家乃至専門家に含まれなくはない...
戸坂潤 「技術の哲学」
...考えられなくはない...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...最悪の者はキリスト教徒であったといえなくはない...
野上豊一郎 「パルテノン」
...それは床に飾るより仕方なくはないか...
柳宗悦 「工藝の道」
...なくはない」守時は静かに笑む...
吉川英治 「私本太平記」
...かつは祝家荘(しゅくかそう)から移してきた大量な分捕り物の豊年祝いという意味もなくはない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...宣長の意味での「物のあはれ」だと言えなくはない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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