...息もつかすまじいと吹きどよもす...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...洞外をどよもす風雨の音にぼんやり耳を傾けていた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...地底世界をどよもす音楽と...
江戸川乱歩 「影男」
...誰か園の梅の花ぞも久方の清き月夜にこゝだ散り来るほとゝぎす来啼きどよもす橘の花散る庭を見む人や誰天の川霧たちわたり彦星のかぢの音聞ゆ夜の更け行けば今朝啼きて行きし雁金寒みかもこの野のあさぢ色づきにけるあが宿の秋萩のへに置く露のいちじろしくもあれこひめやも率直なる感情を高朗なる調子でうたう万葉の詩人をなつかしく思う...
高浜虚子 「丸の内」
...などよもすがら睡り去る?知らずや原上高き場にトロイア軍勢陣を張り...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...さかまきどよもす土用波のように...
中井正一 「現代美学の危機と映画理論」
...嵐の中で彼自身の地肌を完全に保存したわたしらえの侵害をあなたらの禦いだのには及ばなかったが根限りあなたらえの侵害を守ろうとしそして囚われの中でわたしらはなお聞いた―――大陸の都市と村々をどよもす風のさゞめきの陰でさらされた舌が一様にひるがえり...
槇村浩 「異郷なる中国の詩人たちに」
...やがて彼等を愉快な移民とするだろう思え!八千キロを疾走する赤い列車が赤軍を満載して生産の動脈をゆする×動の響きを島々の突端にどよもす日孤島の政治囚の憂鬱な対岸の鉄扉にまで軋みを伝える日母なる間島をつらぬく満州=高麗の主線に対して東洋××(2)の最后の鋲をぶったつける北方の腕となる日を!栗鼠はむっくり首をあげ...
槇村浩 「ダッタン海峡」
...グラウンド中にどよもす...
山川方夫 「昼の花火」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??