...すると藤作老は煙管をとんとん木株に叩きつけ...
犬田卯 「瘤」
...吉弥がはしご段をとんとんあがって来た...
岩野泡鳴 「耽溺」
...立花崩し、裏銀杏、芝雀、夕顔、皿輪、よこがい、かぶせ、阿弥陀、両輪崩し、ウンテレガン、天保山、いびし、浦島、猫の耳、しぶのう、かせ兵庫、うしろ勝山、大吉、ねじ梅、手鞠、数奇屋、思いづき、とんとん、錦祥女、チャンポン、ひっこき、稲本髷、いぼじり巻、すきばい、すき蝶など……よくもこれだけの名前をつけられたものだと思う...
上村松園 「髷」
...器用にとんとんと走って...
海野十三 「地底戦車の怪人」
...小林君は、しばらく、ためらっていましたが、おもいきって、西洋館の入口のところへいって、そこのドアを、とんとんと、たたいてみました...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...腹話術師はその小屋の前にくると、トランクをおろして小屋の板戸(いたど)を、とん、とんとんとん、とん、とんとんとん、とへんなちょうしをつけてたたきました...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...とんとん拍子に出世して...
薄田泣菫 「茶話」
...おなかをとんとん叩(たた)きながら笑い咽(むせ)んでいるのだ...
太宰治 「パンドラの匣」
...裏門の戸をとんとんと叩く者があった...
田中貢太郎 「餅を喫う」
...なんか用かね」すぐ眼の前にある裏門の戸がまたとんとん鳴った...
田中貢太郎 「餅を喫う」
...台所で庖丁をとんとんいわせる音が聞こえ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...何するんでえ」とんとんと...
直木三十五 「南国太平記」
...肩をとんとんと三つばかり叩いた気持などというものも...
中里介山 「大菩薩峠」
...階段を駆(か)け上(あが)るように敲子(ノッカー)をとんとんと打った...
夏目漱石 「永日小品」
...とんとんという足音が聞えて来ると...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...とんとんびょうしにうまくはこんで...
ペロー Perrault 楠山正雄訳 「青ひげ」
...自分のやっている輸出入の商売がとんとん拍子に運んでゆくこと...
松本泰 「暴風雨に終わった一日」
...――あまり、とんとん拍子に、前兆がよすぎるような気がしたが、この辺から、何か、ケチがつくのではあるまいか――雪之丞は、そんな予感に、心を暗くしながら、滝夜叉(たきやしゃ)の変身、清滝(きよたき)という遊女すがたになって、何本となく差した笄(こうがい)も重たげに、華麗な裲襠(うちかけ)をまとい、三幕目の出をまっていた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
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