...一呼吸(ひといき)でも応(こた)えられるかどうだか...
泉鏡花 「歌行燈」
...ひといきついたという形だった...
海野十三 「空襲警報」
...まっさきに進んできたへびのしっぽをつかむといきなり...
江戸川乱歩 「怪人と少年探偵」
...折り入ってお願いがあるんですが」といきなりアリョーシャが話をさえぎった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...そして、四手網をもちあげて、ひといきして、ぱつと、シロとクロの上に網をかぶせました……...
豊島与志雄 「シロ・クロ物語」
...汝がせはしげなる吐息(といき)...
ノワイユ夫人 Comtesse de Noailles 堀辰雄訳 「生けるものと死せるものと」
...これはどうしたことです」久治は平次の顔を見るといきなり救いを求めるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...間もなく僕が有明荘を出て崖下の空地まで行くといきなり天上から鶴子嬢が落ちて来た...
久生十蘭 「魔都」
...」は底本では「そろっていました」]「柳子さんおごらなくちゃいけませんよ」妾の顔を見るといきなり谷村がこう言うのです...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...我になくホット太息(といき)を吐(つ)いて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...そして彼の恐ろしい顏をじつと見つめ乍ら私は思はずも吐息(といき)を洩らした...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...責任を問はうといきまいてゐるのであつたが僕達は非常に忙しくて...
牧野信一 「沼辺より」
...僕は鬼涙沼から持ち帰る青ミドロの中にアミーバを発見しようといきまいてゐるのだ...
牧野信一 「沼辺より」
...夫は改札口を出るといきなりつめたく咽喉を刺す空氣を怖れるやうに...
水野仙子 「神樂阪の半襟」
...といきなり当人に云ったと云う医者の態度があまり親切気がない様で切角主婦がああ云って居るのにそんな事を云っていやな思いをさせずともと...
宮本百合子 「黒馬車」
...(と安堵のといきをついて)あの...
三好十郎 「樹氷」
...渡守(せんどう)はわれわれの姿を見るといきなり小屋から飛び出して...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...高座へ上るといきなりに飛ばされる...
山本笑月 「明治世相百話」
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