...恋人の耳にささやかれる言葉はいつでも流暢(りゅうちょう)であるためしがない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...世にためしなき靈液は大地にめぐりただよひて歌ふが如き不知火の青に黄いろにめざむるを...
アルテュル・ランボオ 上田敏訳 「醉ひどれ船」
...ためして見たのです...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...一つ行ってためして来ようと思いました...
鈴木三重吉 「ぶくぶく長々火の目小僧」
...ためしに――そんな気持で俺が食い残しをやると...
高見順 「いやな感じ」
...じっさいにためしてみて...
高山毅 「福沢諭吉」
...路通りから己をつけている者かためしてみれば判ると思った...
田中貢太郎 「女の怪異」
...人にものやったためしがないのに...
壺井栄 「二十四の瞳」
...うまいものゝ例(ためし)にもなる山鳥の塩焼にも(あ)いて了まった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...ためしにつけてるのよ...
豊島与志雄 「反抗」
...土産もなしに一人歩行(あるき)して來るなど悉皆(しつかい)ためしのなき事なるに...
樋口一葉 「十三夜」
...かつて生活の仕組みの中に入ったためしはない...
久生十蘭 「虹の橋」
...親切不親切をためして見るために...
柳田国男 「年中行事覚書」
...彼は一度でそれだけつまみ取れたためしがなかった...
山本周五郎 「季節のない街」
...さぞみごとにはり倒せるでしょうよ」「はり倒せないというのか」「ためしてみてもいいでしょう」「云ったな...
山本周五郎 「風流太平記」
...故郷にいたためしはない...
吉川英治 「三国志」
...寝てまでとったためしがないんだもの……」梯子段(はしごだん)をふむ音がしたので...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...それが義憤に燃えた自然の代弁者であったためしはない...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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