...かたくなに機関車がたぐり寄せる軌道の彼方に据えられたまま動きもしない...
上田広 「指導物語」
...栄介はあわてて糸をたぐり上げた...
梅崎春生 「狂い凧」
...最初私がたぐり寄せた部分がどれ程あったか...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...たぐりあげようとしましたが...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...その糸を引いてクサビを外へたぐり出す...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...それを手もとにたぐりよせ...
江戸川乱歩 「鉄塔の怪人」
...小枝の先の青葉をたぐり寄せては食っていた...
寺田寅彦 「簔虫と蜘蛛」
...そしてそのままたぐりよせられたので...
豊島与志雄 「椎の木」
...左右の手で交互に網をたぐり上げて行って...
中谷宇吉郎 「大謀網」
...逢わねば元の君と我にたぐり寄すべき恋の綱の寸分だも縮まる縁(えにし)はない...
夏目漱石 「虞美人草」
...今日も亦緯糸(よこいと)をたぐりしと叱りし...
根岸正吉 「須賀爺」
...兄哥」平次は早速新しい手掛りをたぐりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...帯の両側を手早くたぐりかえしながら...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...足などに赤く高まつたぐりぐりが出来る...
北條民雄 「癩院記録」
...枝をたぐりよせることが容易に出來ないのである...
堀辰雄 「巣立ち」
...悠々と蔓をたぐり...
牧野信一 「籔のほとり」
...どうかしてその記憶をたぐりだそうとするようだったが...
山本周五郎 「青べか物語」
...ハンズが索を遅滞なくたぐりだし...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
便利!手書き漢字入力検索