...下妻夫人とはそう昵懇(じっこん)な仲でもないし...
谷崎潤一郎 「細雪」
...自然その会の人々とも昵懇(じっこん)を重ねるようになったが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...こんごはじっこんにいたしたいと申されましたので...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...『夏すがた』の一作は『三田文学』大正四年正月号に掲載せんとて書きたるものなりしが稿成るの後自(みずか)ら読み返し見るにところどころいかがにやと首をひねるべき箇所あるによりそのまま発表する事を中止したりしを籾山書店これを聞知り是非にも小本(こぼん)に仕立てて出版したしと再三店員を差遣されたればわれもその当時は甚(はなはだ)眤懇(じっこん)の間柄むげにもその請(こい)を退(しりぞ)けかね草稿を渡しけり...
永井荷風 「書かでもの記」
...先生と遠山様(とおやまさま)とは堺町(さかいちょう)あたりではその昔随分御昵懇(ごじっこん)であったとかいう事だから...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...じっこんの間柄だから堅苦しいあいさつもない...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...入魂(じっこん)の間柄(あいだがら)と見えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...決してなまくらではなかった」「城さんの昵懇(じっこん)な方は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...皇帝と昵懇(じっこん)な方などはあるまいから...
久生十蘭 「魔都」
...それがふだん鶴子と昵懇(じっこん)にして姉妹も同様に睦み合っていたから...
久生十蘭 「魔都」
...周囲との昵懇(じっこん)なつきあいは遠慮しなければならない...
山本周五郎 「落ち梅記」
...まえからその留守役と昵懇(じっこん)であったと申します...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...涌谷と原田とも昔から昵懇(じっこん)であり...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...そちも周倉に昵懇(じっこん)なれば...
吉川英治 「三国志」
...わけても昵懇(じっこん)と聞いておりますゆえ...
吉川英治 「三国志」
...ご昵懇(じっこん)を賜わりますように」義貞とは...
吉川英治 「私本太平記」
...官兵衛孝高(よしたか)が昵懇(じっこん)のものといえば...
吉川英治 「新書太閤記」
...また宗厳の交(まじ)わりのある上泉(かみいずみ)伊勢守などとも昵懇(じっこん)にしていた関係から...
吉川英治 「宮本武蔵」
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