...新緑の箱根(はこね)や伊豆へ出掛けるらしい人びとが...
大阪圭吉 「香水紳士」
...団子でもこねていろ」これは高橋鳳雲が時々私の師匠東雲にいって聞かせた言葉だそうであります...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...そうして遂(つい)に雑魚寝(ざこね)という事になる...
太宰治 「眉山」
...あれは何でもあなたが函根(はこね)に行っていた時分か...
近松秋江 「雪の日」
...屁理屈(へりくつ)を並べたり哲理をこねたりすることは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...クリストフの強健な手がこね上げた音響の捏粉(ねりこ)からは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...チエンロッカーから上がった時はまるで溺死(できし)しそこねた人のようであった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...こんな音楽じゃ踊れないなんて駄々(だだ)をこねてばかりいるんだよ...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...黄に樺色をまぜたような……粉白粉なら肌色(オータル)の三番ってとこね」「肌色でなんかないわ」「黄土(おうど)色っていうのかな」仲間は煙草の煙をふきだしながら...
久生十蘭 「肌色の月」
...射ちそこねたといいよった...
火野葦平 「花と龍」
...「はあて!」「はあてだと、まつたくそれこそ、はあてだて! ちえつ、あの委員の畜生めが、旦那衆のうちで梅酒を呑みくさつた後で口を拭くことも出来なくなりやあがればいいんだ、こねえな、金輪際、小麦ひとつぶ捌けつこねえ、忌々しい土地を市場にきめやあがつて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...馬丁「どうりでこねえだは珍らしく日本服で出かけるとおもったぜ...
三宅花圃 「藪の鶯」
...下手人はわかりっこねえ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...よくこねかえした泥ですっかり塗り固める...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...捏鉢(こねばち)...
柳宗悦 「現在の日本民窯」
...同時にすこし駄々(だだ)をこねるような口調を帯びてきたので...
吉川英治 「黒田如水」
...駄々をこね始めた...
吉川英治 「源頼朝」
...駄々をこねて云うのである...
吉行エイスケ 「地図に出てくる男女」
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