...尻子玉(しりこだま)でもひっこぬかれるな」とでもいいそうな顔を妻の方に向けて置いて...
有島武郎 「カインの末裔」
...小糠雨(こぬかあめ)...
石原純 「雨粒」
...……これには鰯(いわし)もある――糠鰯(こぬかいわし)...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...あゝ糠鰊(こぬかにしん)が食(く)ひたいな...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...しかし生食が出てこぬかぎり...
伊丹万作 「余裕のことなど」
...浅かつたりゆるかつたりすれば忽ち引つこぬかれます...
伊藤野枝 「青山菊栄様へ」
...お品(しな)は勘次(かんじ)が梯子(はしご)を掛(か)けて一(ひと)つ/\に大根(だいこ)を外(はず)すのも小糠(こぬか)を筵(むしろ)へ量(はか)るのも白(しろ)い鹽(しほ)を小糠(こぬか)へ交(ま)ぜるのも滿足氣(まんぞくげ)に見(み)て居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...舌(した)べろを釘(くぎ)ぬきでひっこぬかれるといったものです...
新美南吉 「一年生たちとひよめ」
...正しい詩人は舌をひっこぬかれると聞いたわたしらはなお聞いた―――資本をつなぐ軍部と軍閥の鉄道の上にひっこぬかれた詩人らの舌がわたしらの故郷の海のさん/\たる珊瑚珠のように...
槇村浩 「異郷なる中国の詩人たちに」
...いつかまたしとしと糠雨(こぬかあめ)がふりだしていた...
正岡容 「小説 圓朝」
...おれののっかってた木をひっこぬかなかったのは...
グリム Grimm 矢崎源九郎訳 「いさましい ちびの仕立屋さん」
...東京などでよく聴く「粉糠(こぬか)三合あれば養子に行くな」という諺を...
柳田國男 「食料名彙」
...こぬか雨だから降る音は聞えないけれども...
山本周五郎 「雨あがる」
......
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...門をひらいて出てこぬか」と呼ばわっていた...
吉川英治 「三国志」
...二月二十六日の春寒い小糠雨(こぬかあめ)の朝は明けていた...
吉川英治 「私本太平記」
...颯々と夜を吹くかぜと小糠星(こぬかぼし)の中に...
吉川英治 「宮本武蔵」
...灰色の空からまるで小糠(こぬか)のように降り罩(こ)めている梅雨時(つゆどき)の夜明けでした...
蘭郁二郎 「穴」
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