...急にこなたに向つて走り來る者があると思ふ間もなく...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...先方は不仁をいうに此方(こなた)は仁を行う...
大隈重信 「東亜の平和を論ず」
...かく天上の諸の神挑み合ふ、こなたには、 75プリアミデース・ヘクト,ルを一人めざしてアキリュウス、心の聲の命により、彼を斃して鮮血を神アレースに捧ぐべく、亂軍中に進み入る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...咳嗽(せき)を交(まじ)うる主人(あるじ)の声と共にその妻の彼方此方(かなたこなた)と立働くらしい物音が夜の深(ふ)け渡るまでも止(や)まなかった...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...乗る人のこなたよりは不可思議の波の行末(ゆくえ)である...
夏目漱石 「虞美人草」
...後方左側には庭にと下る階段がある(こなたよりは見難し)...
ホーフマンスタール Hugo von Hofmannsthal 木下杢太郎訳 「チチアンの死」
...かなたこなたと眺めわたされる丘々...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...どうしてもこなたの許しが得たかった...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...こなたがよく立ち直り...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...西へ急いでいたと申す」「こなたへ向って」「いかにも」「それこそ...
吉川英治 「私本太平記」
...同時に人の跫音(あしおと)がこなたへ近づいてくるらしい...
吉川英治 「神州天馬侠」
...橋廊下のこなたまで共に歩いた...
吉川英治 「新書太閤記」
...ゆるゆると」小姓たちも忙しく、「いざ、こなたへ」と、他の寛(くつろ)いだ室へ案内して行くのだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...こなたでござるか」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...あなた、こなた、鹿を狩るように追いまわした...
吉川英治 「新書太閤記」
...こなたの武行者が...
吉川英治 「新・水滸伝」
...こなたへ――」と一人の僧が...
吉川英治 「親鸞」
...こなたから声をあげぬうちに...
吉川英治 「親鸞」
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