...黒く夜空にそびえている公園の林のこずえが...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...梢家(こずえけ)の血統らしい面影も見脱(みのが)せないのであった...
徳田秋声 「仮装人物」
...梢(こずえ)の葉は落ちつくして震えていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...梢(こずえ)の柿をながめました...
豊島与志雄 「山の別荘の少年」
...遠い電車の響やまた近く崖下で釣する人の立騒ぐ声にも恐れず勢よく囀(さえず)る小鳥の声が鋭く梢(こずえ)から梢に反響する...
永井荷風 「日和下駄」
...拡声機からはレコードの音頭歌が鳴りもやまずに繰返されて梢(こずえ)から梢へこだました...
牧野信一 「鬼涙村」
...小鳥がこずえの中やかきねの上で鳴いていた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...胸にさうびの自然花を梢(こずえ)のままに着けたるほかに...
森鴎外 「文づかひ」
...松林の梢(こずえ)をぬいて...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...梢(こずえ)はたかく...
吉川英治 「神州天馬侠」
...梢(こずえ)にすいてみえる空の色も...
吉川英治 「神州天馬侠」
...松のこずえから冷たいものが二人の襟(えり)へ落ちてくる...
吉川英治 「親鸞」
...夏木立の梢(こずえ)を仰ぐと...
吉川英治 「親鸞」
...その眼で杉のこずえの星を見る...
吉川英治 「随筆 新平家」
...下り松の梢(こずえ)によじ登り...
吉川英治 「宮本武蔵」
...飛道具を携えて梢(こずえ)の上へ影をかくした...
吉川英治 「宮本武蔵」
...四梢(こずえ)の上からは何の答えもない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...梢(こずえ)までうごいた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
便利!手書き漢字入力検索