...――やはり銀鼠の靴下(くつした)に踵(かかと)の高い靴をはいた脚は鹿の脚のようにすらりとしている...
芥川龍之介 「お時儀」
...厚い(ふき)を踵(かかと)にかさねた...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...右足の踵(かかと)に微傷(びしょう)を負ったが...
海野十三 「独本土上陸作戦」
...又はガラスの破片を踏んだ踵(かかと)のような痛さがあるのである...
高村光太郎 「触覚の世界」
...われとわが足音を高くする目的のために長靴(ちょうか)の踵(かかと)にこっそり鉛をつめて歩くたぐいの伍長あがりの山師としか思われず...
太宰治 「返事」
...「そうか」と兄は雲斎底(うんさいぞこ)の踵(かかと)を見せて...
夏目漱石 「虞美人草」
...むつはなんとかかとか云っては休んでばかりいました...
林芙美子 「クララ」
...踵(かかと)に翼が生えていて...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...両かかとを合わせてカチッと鳴らす仕草は宮廷武官の正式な様式に倣(なら)ったものだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...いきなり立ってきりきりきりっと二三べんかかとで廻(まわ)りました...
宮沢賢治 「風野又三郎」
...そのまま踵(かかと)の高い女靴をはかせ...
室生犀星 「幻影の都市」
...人が無感覚のうちに子供たちを指や踵(かかと)から産み出せるようにとも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...踵(かかと)で蹴ッた...
吉川英治 「私本太平記」
...――その証拠には、やれ、秀吉は土着民の人気取りばかりやって、無用な軍用金を冗費(じょうひ)しているとか、陣中の将士の反感をおそれて、飲酒の禁も厳格でないとか、何とかかとか、信長へ聞えてゆくほどな問題でもない些事(さじ)がいちいち中央に聞えて行って、それが微妙な中傷の材料とされているのを見てもよく分ることだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...どっちかの踵(かかと)が...
吉川英治 「宮本武蔵」
...女の踵(かかと)を提供した...
吉行エイスケ 「地図に出てくる男女」
...ごろつきのような波の音が僕に英国少女メリーの靴の踵(かかと)と...
吉行エイスケ 「飛行機から墜ちるまで」
...ズボンを踵(かかと)の上に引きずっている...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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