...屋敷町の夫人(おくさま)連が風説(うわさ)をする...
泉鏡花 「婦系図」
...夫人(おくさま)も余り途方もないのに呆れ返つて馬鹿に附ける薬は無いと陰で仰しやつたとも当人知らずに其後是非とも御批評を願ひますと色好い返事を催促する意(つもり)で手紙をよこした...
内田魯庵 「犬物語」
...犬商フリオ・ベナビデス「あの高慢なソレルの夫人(おくさま)の鼻を明かして上げるだけでも...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...一匹くらいならきっと何とか都合してもらえるでしょうって……」「へえ……あの夫人(おくさま)が自分でそんなことを仰ったのかね? ……へえ! これは呆(あき)れたもんだな!」口で言うばかりではなく実際呆れたように...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...ですから私ロデスの夫人(おくさま)やグラナドスの夫人(おくさま)がお零(こぼ)しなさるから...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...「犬でも御入用だと仰るのでしょうかな?」「私の顔に見覚えがあるかね?」「いつぞや奥様も御一緒にいらした……ルロイ・ソレルの夫人(おくさま)からの御紹介だとか仰った……」「そうだ! 覚えていたね...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...どうか夫人(おくさま)が」どうか夫人(おくさま)がとは夫人(おくさま)が引き別けてやってくれと云うのであった...
田中貢太郎 「春心」
...夫人(おくさま)のような女じゃねえか...
田中貢太郎 「春心」
...先奥様(せんおくさま)がお亡(な)くなり遊ばした時...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...尾崎さんの夫人(おくさま)からなら...
長谷川時雨 「江木欣々女史」
...人(ひと)の奧樣(おくさま)に成(な)り給(たま)ふ身(み)...
樋口一葉 「曉月夜」
...夢(ゆめ)に見(み)てくれるほど實(じつ)があらば奧樣(おくさま)にしてくれろ位(ぐらい)いひそうな物(もの)だに根(ね)つからお聲(こゑ)がゝりも無(な)いは何(ど)ういふ物(もの)だ...
樋口一葉 「にごりえ」
...夫(そ)れ金村(かなむら)の奧樣(おくさま)がお目覺(めざめ)だと人(ひと)わる口(くち)の一つに數(かぞ)へれども...
樋口一葉 「われから」
...あれは夫人(おくさま)ですか」「そうです」「束髪の方は」「アレですか...
二葉亭四迷 「浮雲」
...おくさまのおへやのそうじから...
ペロー Perrault 楠山正雄訳 「灰だらけ姫」
...おくさまはあなたが...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...おくさま古田さんがお手紙を持ってみえる...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...夫人(おくさま)や妾たちも不愍(ふびん)と思うてくださいませ」貂蝉は...
吉川英治 「三国志」
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